前回の記事、「ECサイトでInstagramを活用している3つの好事例」に続いて今回はFacebookのECサイト活用事例について見てみたい思います。

友人と有料広告、どちらの情報を信じるか

ニールセンの調査によると、友人のおすすめ情報を信じる人の割合は83％、
一方、検索連動型広告やバナー広告等のオンライン広告など情報を信じる人の割合は50％以下で、当然のことながら友人からのクチコミ効果の方が圧倒的に信頼性が高くなっています。

調査対象となった60の国と地域におけるオンライン回答者の83パーセントは、友人や家族からの推薦を信頼していると答えています。

（中略）

全回答者のおよそ半数は、オンライン動画広告（48%、2013年比増減なし）、検索連動型広告（47%、同1ポイント減）、ソーシャルネットワークの広告（46%、同2ポイント減）を信頼すると答えています。

出典：消費者が最も信頼する“広告”は、友人からの推薦、次いで企業サイト　　～ 従来型広告もいまだ有効

ですので、Facebookを活用でしてうまくクチコミを促進できれば、ECサイトの売上アップにもつながるかもしれません。今回はFacebookを活用しているECサイトの事例を見てみましょう。

活用事例その1「無印良品」

【Facebook】無印良品のFacebookアカウント　
【ECサイト】「無印良品」

無印良品は良質なコラムが多く、読んでいるだけても楽しいです。一見、無印良品とは関係なさそうな宇宙に関するコラムなどもあります。

商品を紹介する投稿もありますが、それも一工夫がされています。
以下の投稿では、直接商品を紹介するページには誘導せずに、「片づけコンサルタント」のインタビュー記事に遷移させ、ライフスタイルの提案をして、その次に「収納商品」一覧へ遷移させています。

この方が購買意欲は掻き立てられますね。

活用事例その2「土屋鞄製造所」

Facebook】土屋鞄製造所のFacebookアカウント
【ECサイト】「土屋鞄製造所」

土屋鞄の特徴のひとつは、綺麗な画像もさることながら、ユーザーからのコメントに丁寧にコメントを返している姿勢が好感が持てます。

ソーシャルメディアの多くに言えることですが、単に一方的に商品の宣伝をするのではなく、双方向にコメントを交わしてコミュニケーションをしてロイヤリティを高めていくことが重要であると言えると思います。

以下は、革のメンテナンス方法についての投稿です。有益な情報を提供し続けることも重要です。

鞄職人の顔が見える、ということも安心感につながります。

活用事例その3「ケンコーコム」

【Facebook】ケンコーコムのFacebookアカウント
【ECサイト】「ケンコーコム」

ケンコーコムも単に商品紹介をするだけでなく、レシピの紹介であったり健康方法のコラム等、有益な情報を提供しています。また以下のような日記のような投稿もあり親近感が持てます。

商品の紹介では動画を使ったりしてわかりやすいです。

活用事例その4「本格薩摩焼酎　宝山」

【Facebook】本格薩摩焼酎　宝山のFacebookアカウント
【ECサイト】「本格薩摩焼酎　宝山」

こちらはECサイトではないのですが、芋焼酎を作るための芋の苗を植えている40倍速の動画が投稿されています。
個人的に芋焼酎が好きなので、興味深かったです。

終わりに

Facebookの活用事例、いかがでしたでしょうか。

上記の事例で共通しているのは、一方的に宣伝広告をするのではなく、ユーザーに有益な情報を提供し、ユーザーとコメントを交わしたりしながらコミュニケーションを深めていっているという点だと思います。

Facebookを含む多くソーシャルメディアでは、うまく活用したとしても短期的な売上を上げることは難しいかもしれません。

ですが、うまく運用することで、ファンの獲得やクチコミの促進、ブランディングには大いに役立ち、長期的にユーザーとつながりを持ち続けることができるツールであると思います。

山本