前回の記事でモバイルECサイトを構築する際に、そのデザインの「ワイヤーフレーム」を構築することが重要であることを少しお話しました。その理由は前回述べたように「画面が小さい」「通信ストレスが大きい」「操作がしにくい」というモバイル端末ならではの特性を加味する必要があるためです。
今回はこれらの特性を加味して、TOPページのコンテンツ企画・ワイヤーフレーム構築を実施してデザインした、モバイルECサイトの事例について、どのような考えでワイヤーフレームの企画を行ったのかという点について述べたいと思います。
▼企画・ワイヤーフレーム構成時のポイント
aishipで企画・制作させていただいたライオン株式会社様のスマホ・携帯兼用のモバイルECサイトの事例です。当該ECサイトはアイテム数4アイテム(1商品でサイズ・色違い)と少なく、単品通販に近い内容で、比較的商品単価も高く、モバイルでどのようにコンテンツ構成するかが大きなポイントでした。
[ポイント1] ファーストビューで購入に至るように設計
今回の商品はユーザから理解しやすく、またコラボブランドの知名度も高いため、基本的にTOP最上部から購入に至るための要素を配置し、ファーストビュー範囲内で商品購入の決定が出来るような構成をとっています。
またノンスクロール・画面遷移なく、ショッピングカートへ商品を入れて、購入に至ることが出来るようファーストビューで「ショッピングカートへ入れるボタン」を設置しています。
またそのボタンが、情報を詰め込んだファーストビューでしっかりと目に入るために、あえてサイトのデザインテイストと全く異なる違和感のある色目のボタンを設置しています。
商品も4アイテムのみですので、パッと見て一目でいずれかを選択できるように、各商品を並列配置し、各商品毎にショッピングカートへのボタンを設置しています。
[ポイント2] ページ遷移での離脱を徹底排除、買回りの向上はフッターから。
ファーストビューでカートへ商品を入れないユーザ様は、そのまま下にスクロールされます。その際に「開発者の声」などの諸々のコンテンツがありますが、TOPページに企画しているそれらのコンテンツについては、詳細ページへのリンクを排除しています。
一見ユーザビリティを下げるようにも思えますが、あえて他のページへの遷移を排除して、ページ中段の各コンテンツからのページ遷移時のダウンロードストレスをなくしています。
こうすることで、ページ遷移するリンクが設定してあることで、思わずページ遷移をしてしまい、その際のストレスからの離脱の可能性を排除しています。
各ページの主要なコンテンツを抜粋して、TOPページに掲載しているため、そこまで詳細ページを閲覧したいと思うユーザは少ないものです。
この抜粋コンテンツを閲覧しきっても、まだ購入に至らないユーザは、初めてフッターのリンクより各詳細ページへ買回りできるよう設計しています。
▼結果検証について
正確な数値は公表できませんが納得の転換率が出ていました。しかし、さらに今後の販売状況を確認して、当初のワイヤーフレーム企画の効果検証を実施して改善する必要があります。
どのようなECサイトでも、「初めから飛ぶように売れる」という分けにはいきません。オープンまでに出来る限り思考して、企画構成をすることでオープンして初めて、「その結果がどうだったのか?その結果を踏まえてどう改善するのか?」という結果検証ができます。そして次のアクションの取り方が分かります。
オープン前に感覚的にページ企画構成をしてしまうと、上記の仮説(企画構成)が無いためにオープン後の結果検証が出来なくなります。ですからオープン前にワイヤーフレームで仮説(企画構成)を練ることが非常に重要であることも理解いただけるかと思います。
ECサイトで売上を上げるためには、仮説⇒実施⇒検証を繰り返すこと以外の手段はありませんので、オープン前の仮説(企画構成)がオープン後の改善のためにも非常に重要となります。
もしスマホECサイト構築の企画構築も合わせて依頼したい場合もお気軽に窓口にご相談ください。 aiship無料相談窓口 [tel]0120-173-163