最近、スマートフォンサイトやレスポンシブデザインなど新たなキーワードが注目されていますが、それと同じく注目されているキーワードに【O2O】というキーワードがあります。
【O2O】とはオンライン(インターネット)での行動・活動がオフライン(実店舗)にも影響するということを意味します。
ここ10年でのモバイルインターネットのインフラ整備やスマートフォンの普及によりユーザーは様々な情報を簡単に仕入れることが可能になりました。今回は実店舗とECを運営されておられる「洋服の青山」を参考にスマートフォンサイトからみる【O2O】の取り組みを見ていきたいと思います。
サイト名 | 洋服の青山 |
URL | http://store.y-aoyama.jp/ |
QRコード |
洋服の青山の主商品は「スーツ」です。私もそうですがスーツのサイズは覚えていないことが多く、毎回購入する際にサイズを測ってもらい購入します。
その手間を省くのがマイサイズ登録機能です。マイサイズ登録とは初めてオンラインショップで購入する際にあらかじめ自分のサイズを登録しておく事により商品を選んだ際に自動的にマイサイズに登録してあるサイズが選ばれる機能です。
一度登録しておけば次回からの購入の際にサイズで悩む必要もなく、すぐに購入までいけるのでユーザーの離脱率軽減の効果も期待できます。
また運営側からすると会員情報(名前・住所・電話番号など)だけでなくユーザーのサイズも取得することができるので実店舗に来店された際にもキメ細かい接客が可能になります。まさにオンライン(インターネット)から得た情報をオフライン(実店舗)で活用できる取り組みです。
次にオンラインから実店舗への集客を見ていきたいと思います。アパレルの中でもスーツは同じサイズでも着心地や質感など多種多様です。
価格も数万円以上するのでオンラインだけで決済をするのを懸念される人もおられます。それを解消し逆に集客に繋げるのが試着予約機能です。
ユーザーは商品を購入するまでのフローの中に【試着予約】への案内があります。ここで試着を予約することにより実際に来店し、購入することができます。
もちろん来店予約の店舗検索は会員登録している住所の近辺で案内されます。
またオンライン(インターネット)で試着予約した商品がWeb限定価格で販売されている場合は、試着予約をして実際に店舗で購入した場合もWeb限定価格で購入できます。
そしてなによりも実際に店舗に足を運ぶことで、オンラインではできなかった丁寧な接客が可能になります。仮に試着予約サービスの商品を購入されなかった場合でも他の数ある商品を提案することもでき、Web集客からの実店舗での売上拡大に繋げることも可能です。
まさにオンラインの強みとオフラインの強みを融合させた取り組みですね。
今回は「洋服の青山」を例にO2Oの取り組みについて紹介しました。
スーツという商材ならではの細かいユーザビリティを意識したサイトの作りと、実店舗とEC(インターネット)の連携をより強固にするためのO2Oの取り組みを見ることができました。
2013年は去年よりさらに多くのスマートフォンユーザーが増えることが確実となっておりインターネットでの取引ボリュームが多くなることも確実です。ECと実店舗の共存を図る為にはまずはスマートフォンを中心としたプラットフォームにてEC機能を充実させ、実店舗との連携を取り組む必要があるといえます。