2013年6月11日、検索サイト最大手のGoogleが検索結果のランキング変更に関する発表を行いました。
GoogleのPierre Far氏(ウェブマスタートレンド担当アナリスト)によると、「スマートフォンユーザーへの更なる検索体験の向上と、スマートフォン環境での閲覧の支障を減らすため、Googleでは近日中に、誤った設定をおこなっているスマートフォン向けサイトに影響のある、いくつかのランキングの変更を予定しています」と述べています。
要はスマートフォンユーザーがより快適にサイトのコンテンツを閲覧し、ストレス無く探している情報をすぐに見つけることができるようにする変更なんですが、問題のあるサイト事例として以下を紹介しています。
デスクトップ向けサイトと、スマートフォン向けサイトでそれぞれ別々のURLを用意しているサイトの場合、リダイレクト設定をしているサイトが多いと思います。
デスクトップ向けに構築されたサイトを訪れたスマートフォンユーザーをスマートフォンサイトへリダイレクトする場合、それぞれに対応するスマートフォン向けページではなく、同じURLへリダイレクトをしている場合は今回の順位変更の影響を受けます。
モバイル端末からデスクトップ向けのURLにアクセスした場合、404 ページを表示しているケースでも、ユーザーの快適な閲覧を阻害しているので、今回の順位変更の影響を受けることになります。
上記のリダイレクトミスに注意して、適切なページへリダイレクトをするようにしなければいけません。
デスクトップ環境できちんと再生することができますが、スマートフォン端末では再生することができない動画を埋め込んでいるケースも今回の順位変動の影響を受けます。
再生に Adobe Flash が必要なコンテンツは iPhone やバージョン 4.1 以上の Android 端末で再生できないので、注意が必要ですね。
その他、今回の発表では「スマートフォン向けページ自体がエラーページになっている」「Googlebot-Mobile が不適切に扱われている」などモバイルでのウェブ閲覧体験を妨げる要素を持つウェブサイトが検索順位変動の影響を受けるようです。
Googleが発表している「携帯端末に最適化されたウェブサイトの構築方法」には、次のようにあります。
Google では、ウェブマスターが、レスポンシブ ウェブ デザインを使用する、つまりすべてのデバイスに同じ HTML を配信し、CSS メディア クエリのみを使って各デバイスでのレンダリングを決定する、という業界のベスト プラクティスに従うことをおすすめしています。
つまるところ、ユーザーがどのような端末でアクセスしたとしても、最適なウェブ閲覧が体験できるようにしなければならないということです。それはサイトの見た目の問題だけでなく、URLの統一も含まれます。
さらにレスポンシブWebデザインはユーザーの快適性だけではなく、ソースコードも1つに統一されているのでサイトオーナー側の更新もデスクトップ用、モバイル用と分ける必要がなく、運営の効率化にもつながるため、今後のサイト運営ではマストになってくるでしょう。
エンハンストキャンペーンに続き、端末に依存することのないサイト閲覧を実現するために、グーグルが本腰を入れてきていると見て取れます。