ミニマル・デザイン(Minimal Design)は、あまり使用しない機能のせいでシステムが肥大化することを避け、必要最小限の機能に絞って設計することをいう。必ずしも外観のデザインに限った用語ではないが、外観について言うことが多い。装飾や凝った形状は排除され、平面や直角が多用される。塗装も省略ないし簡易になるため、色調は単色が多いが、木製品では木目をあらわにすることも多い。ーWikipediaより
国内外問わず、ECサイトを含めレスポンシブWebデザインの事例を見ていると、国内と海外でのトレンドの違いというのが見えてきます。
海外ではより情報をそぎ落とし、本当に必要なものだけをユーザーに伝えるミニマルなサイトがよく見られ、逆に日本ではできるだけ具体的に情報を掲載しユーザーが安心して購入できるサイト作りがされています。
今回は海外INCASEを事例に必要最低限な情報をミニマルに掲載し、ユーザーに伝えたいことをシンプルに伝えるECサイトをご紹介します。
サイト名 | INCASE |
URL | http://goincase.com/ |
QRコード | ![]() |
グリッドをベースとしたシンプルな構成をしています。かと言って過度に寂しくならないよう色彩をうまく使い、賑やかな様子を演出しているトップページ。
スマートフォン版では左端をスワイプするとトグルメニューが表れます。
INCASEはスマートフォンやタブレットのケースの他に、バッグやアクセサリー類も取り扱っているので、プロダクト別だけでなくケースが使えるデバイス別にも検索ができるようになっています。
細かいところになりますが、カートに商品を入れた際はこのカートアイコンの色が変わります。少し地味なので数字を表示させればもっとよくなるように思いますが、感覚的に分かりやすいです。
レスポンシブWebデザインでのサイト運用を効率化するポイントは、「コンテンツを共通化」させることです。
事例でみる!ECサイトをレスポンシブ化するポイント~ESTHETIC JAPAN~でも紹介したように、画像やテキストをデバイス毎に用意する必要はなくできるだけコンテンツを共通化します。
INCASEの場合は、シンプルが故にコンテンツの共通化を完璧に行っています。スマホ用・PC用の画像やテキストを用意する必要はないので運用コストを大きく下げることができます。
デザインによって、最小限のコンテンツ構成で商品の魅力を最大限に伝えることに成功している事例でした。
一方カート内の使い勝手はお世辞にもいいとは言えませんでした。ページが非常に重かったり(何度も諦めそうになりました)、打ち間違えた文字のキャッシュがそのまま残り、フォームを一つ一つ消していかなければならなかったりとユーザーにとっては購入のハードルは少し高かったです。
使い心地とデザイン性、両方を兼ね備えることができれば満足度もさらに高くなるのではないでしょうか。
次回のサイトレビューもお楽しみに!
上林