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ECサイトの売上向上施策(2017年)

ECサイトの売上向上施策(2017年)

ECサイトの売上向上の施策について、2017年という時代も考慮しまとめてみます。比較的経験が少ないECサイト運営責任者が、売上向上のミッションを実現する意思決定の参考になればと思います。

また昨今楽天等のモールでECサイトがなかなか伸長しない中、今一度自社(本店、独自ドメイン)サイトでの売上向上施策が必要で、特にこれまで力を入れていない売上が月数十万~数百万円程度の本店ECサイトの売上向上に取組む場合の施策を中心に考えてみます。

ECサイトの売上向上施策は原理原則に近いレベルで、多くの意思決定をしないこと

ECサイト売上向上を図るための施策に関する情報は多くあふれています。まず、経験が少ない方がECサイトマネージャに就任した直後に困惑することが、その数多くの施策(のような)情報です。

一見して非常にテクニカルで先進のテクノロジーで物が売られているようなEC分野にとらえがちですが、実は全くそんなことはありません。実際商品を販売する行為や消費行動などは、実店舗の雑貨屋さんなどでの消費シーンと同じなのです。まずはそのテクノロジーやサービスの種類に圧倒されず、情報を整理整頓して与えられたミッション到達に対して“できるだけ原理原則に近い少ない意思決定”にて施策実施していくことを心掛ける必要があります。

色々「実施した方がよさそうな施策」に迷わされずに、「必ず実施すべき施策」を明確にして、まずはそれだけを確実に実施すべきです。

ECサイト売上の原理原則、課題発見と施策

これまであまり力を入れてこなかった本店ECサイトをテコ入れする場合によくあるのが「現状の状況すらわからないので、何に力を入れるべきか、その課題すらわからない」というものです。売上もそれほど多くなく、分析等もしていないし、少し放置気味(まかせっきり)の状態であるという場合に多くあります。このような場合は特に目先の情報に踊らされた施策ではなく、いったん落ち着いて現状の課題を整理整頓すべきです。

そこで具体的な課題発見や施策検討のためには、以下のEC売上の原理原則式を必ず知る必要があります。まずは、この鉄板の式で何が課題かを見出し、施策を検討すべきです。これをせずに他のことに手を付けると大きな売上向上の回り道になります。また2017年という時代背景に合わせてその数値を把握し考察することで、まずは実施すべき施策への課題が見えてきます。

先ず、鉄板のEC売上施策原理原則の式は以下です。
(知っている人は読み飛ばしてください)

売上=来店客数×転換率×客単価

「来店客数」はECサイトに来る人の数です。リアルなお店をイメージしていただければわかります。表現を変えてUU(ユニークユーザ数)やセッション数、アクセス数などとも言いますが同分類の言葉で、ECサイトにどれだけの人が来ているのかの数です。

リアルなお店でも、まずは売れるかどうかは、どれだけの人が来るかが重要なことくらいスグに分かるのですが、案外この数値を知らない場合もありますので、googleアナリティクスなど無料の分析ツールを設定し、まずは“どんな人がどれくらいきているのか”をきちんと現状把握する必要があります。

転換率を正確に把握する

「転換率」はCVR(コンバージョンレート)などとも表現される値で、お店にきた人が、どれくらい商品を買ってくれているのかの数です。これも利用しているECサイトのシステムや分析ツールにて測定できますし、上記の来店客数がわかれば、注文数をその数で割れば出てきます。この数値もまずは適正に把握するようにしてください。

ここで2017年という時代背景も考慮し、来店客数・転換率ともにPC:スマホ:タブレットそれぞれの訪問者数とそれぞれの転換率を別に正確に把握確認する必要があります。これまで力を入れてこなかったECサイトのテコ入れの際には、このデバイス毎に数値を見ることで、まず実施すべき課題とその施策が明確になるケースが多くあります。
(詳しくは例で後述)

「客単価」は単純に1注文あたり何円くらいか?というものです。

このようにまずは売上というものがこれら来店客数×転換率×客単価の3要素に分解でき、
 ・どんな人がどれだけ来ているのか
 ・そのうちどれくらいの人が買ってくれているのか
 ・また一人あたりいくら買っているのか
を適正に把握し、これらの値を改善するために力を注ぐことが、EC売上施策の鉄板であること知る必要があります。次にその具体的施策のステップやよくある例をもとに課題発見と具体的施策を考えていきます。

どこからやるか、第一施策は?

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売上向上施策は、来る人を増やすこと、来た人が買う率を上げること、一人当たりの単価を高めることですが、こと昨今の「力を入れてこなかったECサイト」での典型的売上向上の課題と施策ステップは、少し粗い言い方をすると「客単価」(適正値もわかりにくいことなど)より、来店客数と転換率の2つに着目すると、即効性がある売上向上施策が見いだせる場合が多くあります。ここではこの例を中心にこの2つに着目した施策検討の例を見てみます。

先ず、この2つについての施策順は

「適正な転換率が出せるようになってから、来店客数を増やすこと」

です。これは当たり前のようなのですが、できていない場合があまりにも多いです。適正に来店した人が十分満足に購入できている状態になっていないのに一生懸命に来店客数を増やそうと費用対効果が悪い取組を実施している場合がよくあります。

そこで、現状把握のために2017年の時代背景の代表的課題把握も加味し以下の2種の数値(来店客数、転換率(注文数))を実際に確認してみてください。

・来店客数でスマホ:タブレット:PCのユーザ比率を確認
・注文数でスマホ:タブレット:PCのユーザ比率を確認

この両者の比率が同じようになっていますか?もし以下の例のように大きく異なる場合は、即効で結果が出しやすい課題と施策があるので、ある意味ラッキーかもしれません。

例)
来店客数はスマホ:タブレット:PC=55:7:38
注文数ではスマホ:タブレット:PC=30:5:65
のように来店客数ではスマホが最も多いが、注文ではPCが多い

ここで陥りがちな誤った解釈が「自社のお客様は来店のスマホが多く、買うのはPCでよく買っている」いうものです。なぜなら大半のケースが、単にスマホで買いにくい(満足度が低い)サイトでスマホユーザが適正に購入できていないと解釈し、スマホ強化を図ることで大きく売上向上するからです。

モバイルデバイスでの転換率を上げること

これまでPCよりもスマホでのページ作成やコンテンツを優先し時間もお金もかけているというECサイトを除き、昨今多いECサイトの課題です。この例に適合する場合にまず実施すべき施策は
 
「スマホ、タブレット(タブレットもアクセスが多い場合)の転換率を上げること」
 
です。その目指す適正値はPCと同等の値です。PC同等の値であれば、上記の来店客数と注文数のそれぞれのデバイス比率も同等になるはずですし、本来そのはずです。そしてスマホでの来店客数が他のデバイスと比べ多いECサイトでは、当然ながらこのスマホの転換率向上施策をしっかりと行ってから来店客数を上げる施策を実施すべきです。

数年前に構築し、これまで本腰を入れてこなかったECサイトは、数年前のPC中心のサイトの状態で止まっている可能性がありますので、この課題発見は成果を上げやすいものでもあります。まずはスマホなどデバイス毎の直近の来店客数・転換率を把握してみてください。

またこの課題が見いだせた際に、色々なツールや機能などで転換率向上を図ろうとせず、まずは原理原則のスマホ転換率向上に集中しなければいけません。
・今の時代にあったスマホ中心思考のECサイトになっているのか?
・そもそものベースのカートシステムやCMSはスマホ中心か?
等ECサイト運用の原点が時代適合しているのかを確認すべきです。この具体的施策を次に検討してみます。

具体的な施策検討

この例の「スマホ転換率改善」というよくある課題の具体的施策を考えます。
まずは単純に、

「スマホECサイトに力を入れているかどうかを問う」

ようにしてください。おそらくPCに比べこれまでは単純にスマホでのページ制作やコミュニケーションに力を入れていないということが分かります。そこで、次にスマホ中心思考、スマホでのコミュニケーション強化という思考定着の施策を行います。

単純にスマホ対応サイトを作り込む時代は終わり

具体的な、スマホECサイトのテコ入れ(スマホECサイトをもっと買いやすく、満足度高いサイト・ページにしていく)には、単純にスマホ対応でサイトを作り込めばよいという時代も終わっています。従来型スマホ対応ではなく「レスポンシブWEBデザイン」でのECサイトへ移行すべきです。スマホのみならず、スマホを中心にPCやタブレットへの展開も必要だからです。スマホ強化ということで、スマホサイトのみに注力するのではなく、これまでの方法を上回るマルチスクリーン運用で合理的・効果的施策を実施する必要があります。

これに伴ってECサイトを運用するシステム自身の見直しも必要になります。今のシステムが「スマホサイトを個別に作る」ような旧型のものであれば、そのシステム移行が必要になります。現システムで力を入れたところで、そのレバレッジが悪くスマホ強化を途中で断念し売上向上成果が出せないという結果になりかねないので、「スマホ中心、レスポンシブ」の次世代概念のシステムへ移行すべきです。システム移行はデータ等も容易にスムーズに移行でき、案外コストも手間もかからないものです。

このように、まずは原理原則に基づき現状を把握、根本の転換率施策を実施した後に、来店客数向上の集客やメールなどコミュニケーション施策を行いながらPDCAを回していきます。さらに転換率を高められないか、来店客数を増やせないか、そして客単価を上げられないかを思考していきます。

世の中の情報を整理整頓する

世の中にECサイトの売上アップ施策(のような)情報やサービスが多くあふれている中、実はそれらの情報は大別すると、上記3つのどれかに分類されます。

例えば

○来店客数を増やす・・・

アフィリエイト広告、リスティング広告、ソーシャルメディアを利用した広告、SEOなど来店客数を増やす施策、またメールマーケティングや新聞広告、ブログなどのコンテンツマーケティングなどもこの分類に当たります。要は、これら来店客数を増やす目的の情報でその施策については、それらの実施対応については、転換率を上げてからという意思決定ができます。

○転換率を上げる・・・

例えば、ページそのものを作ること、撮影したり売れそうな画像をつくったり、その商品説明文章を考えたり、サイト自体の構成やデザインなども、来店した人が買う率の転換率を向上させる行為です。(一部ページ制作自体で検索エンジンへの適正等がかかわるので来店数を上げる行為もありますが)また、サイト内分析のツールや最近ではAIを利用したクーポンの提案などのツールもありますが、これらの情報やサービスはお店に来た人を買う率を上げる行為に帰属するものです。

○客単価を上げる・・・

レコメンドエンジンや、追加購入を促す仕組み、送料無料の設定もその客単価向上には大きな要素にもなりえます。またそもそもの商品構成にも起因する場合もよくあります。

また、これらは売上に関する情報やサービスですが、その他ECサイト運用には「利益をあげる」ことや「間接的・中期的な売上伸長にために顧客満足度や顧客イメージを上げる」施策も必要になります。例えば、効率的にECサイトを運用しようとする施策、受注の一元化、物流の合理化などは利益を上げるための施策ですし、CRMや顧客対応などお客様が良い印象を持つための施策などもこれらに該当します。これらも大切な事業運営施策です。

このように、あふれる情報を分類しどの目的の施策情報なのか?を確認し、例えば前述例のように“スマホ転換率向上の施策”をまずは実施するという意思決定をした場合、他のサービスや情報を一旦捨てることが必要です。惑うようであれば今不要な情報は拾わないことです。今実施すべきことは何か、転換率?か集客か?そして、その意思決定の下で情報やサービスがどの施策分類に適合するのか確認し、まず取り組むべきこと以外の情報を取捨選択し、今取り組むべき施策だけに集中すべきです。

そしてその施策を見出すためにはできる限り「各情報やサービスをどうするのか?」のようない意思決定に時間を割かず、その原理原則に近い次元で意思決定を実施し、本当に今すべきことだけに十分な時間を割くことが、売上成果を出すポイントです。

                   
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