ECサイトの運営が軌道に乗ってくると、次の一手を考えたくなります。顧客数が増えてくるとリピーターに対して優遇を考えたくなります。同業他社とのサービス差別化も計りたくなります。これらの目的を達成する一つの方法として「会員制のECサイトの構築」が思い当たります。
会員制のECサイトは、一般的な物販の方法は異なりログイン制限が必要となる為、個別のカスタマイズやスクラッチ型のシステムでの開発をしなければ実現できないと思われがちですが、ASP/クラウドEC型のプラットフォームでも実現可能です。本記事では、クラウド型ECサイト構築ASPのaishipシリーズにて実現できる内容をご紹介していきます。
ECサイトの一部を会員限定ページにする方法
ECサイト自体には誰でもアクセスでき、かつ購入も可能だが、ECサイトの中の一部分を会員限定ページにする方法をご紹介します。この方法の場合,新規顧客獲得の網を広く張りながらも、獲得した顧客を会員限定ページに誘導し、会員限定販売として優遇することで、リピート顧客の囲い込むことへと繋げることができます。
設定方法
aishipシリーズの闇市機能を使用します。闇市機能とは、特定のユーザーのみがアクセスできる商品カテゴリを作成し、商品ページの閲覧自体をクローズドにすることが出来ます。
1.会員限定サイト用のカテゴリを用意
商品管理 > 商品カテゴリ設定 にて闇市用のカテゴリを用意し、編集画面内のアクセス制限を「会員のみにアクセスを許可する」として設定します。
2.会員限定サイト用の商品を登録し商品カテゴリを紐づける
商品管理 > 商品登録または登録商品編集画面内の「商品カテゴリ」の項目を1で作成したカテゴリを選択し商品と闇市カテゴリを紐づけます。(※CSVにて一括更新も可)
3.ログインフォームを設置
商品管理 > 基本設定 > 闇市商品閲覧不可時の表示 の項目にログインフォームを設置します。
事例
事例:JCCショップ本店様
非ログイン状態でアクセスすると、まだ会員ではない方向けの新規会員登録フォームと、既に会員の方向けへのログインフォームを設置しており、アクセスした人が迷わないようにうまく誘導しております。ログインすると、一旦マイページに遷移しますが、会員限定商品の販売ページへの導線を設置しておくことで会員限定商品の販売ページへアクセスすることが出来ます。
ECサイト全体を会員限定サイトにする方法
商品の購入はもちろん、商品ページの閲覧にも制限を設けたい場合の方法をご紹介します。ECサイトにアクセスするとパスワードの入力画面が表示され、パスワードが一致しないと、その先のページに進むことは出来ません。
設定方法
1.会員限定サイト用のカテゴリを用意
商品管理 > 商品カテゴリ設定 にて闇市用のカテゴリを用意し、編集画面内のアクセス制限を「会員のみにアクセスを許可する」として設定します。
2.会員限定サイト用の商品を登録し商品カテゴリを紐づける
登録商品編集画面の「商品カテゴリ」の項目を1で作成したカテゴリを選択し商品と闇市カテゴリを紐づけます(※CSVにて一括更新も可)
3.TOPページやランディングページにログインフォームを設置
事例
事例:肝油ドロップ 幼稚園・保育園限定オンラインショップ様
ECサイト全体を会員限定サイトとして運用頂いております。ただしこちらのサイトの場合はアクセス制限の設定を「闇市パスワード」とし、商品カテゴリページをランディングページになるように、他のページからリダイレクトを実施しております。
有料会員限定サイトを作成する方法
定期購入機能を使い、月額など一定サイクルで課金制の会員限定サイトを作成する方法をご紹介します。こちらの方法はご紹介できる事例が無い為、デモサイトにて解説していきます。
デモサイトの設定方法
1.一般公開用のカテゴリを用意
商品管理 > 商品カテゴリ設定 にてアクセス制限を設定しないカテゴリを用意します。
2.定期購入商品を登録
※デモサイトにて登録したサンプル商品はこちら
商品管理 > 商品登録にて定期購入商品を登録します。
[登録商品編集画面]の「商品カテゴリ」の項目を1で作成したカテゴリを選択し商品と闇市カテゴリを紐づける
[定期購入設定]にてお届けサイクルを設定(デモサイトの場合は、毎月1日で設定)
[主要項目]の購入数制限の最大数を1で設定
3.上記商品の購入を受付後にパスワードを配布
パスワードの配布方法の一例。以下メールの本文にパスワードを記載して送信します。
定期的にパスワードを変更することも可能です。
・受注管理 > 受注関連メール
・定期購入フォローメール設定
4.会員限定サイト用のカテゴリを作成
商品管理 > 商品カテゴリ設定 にて闇市用のカテゴリを用意し、編集画面内のアクセス制限にて「パスワード」を設定します。
5.会員限定サイト用の商品を登録し商品カテゴリを紐づける
商品管理 > 商品登録または登録商品編集画面の「商品カテゴリ」の項目を3で作成したカテゴリを選択し商品と闇市カテゴリを紐づける(※CSVにて一括更新も可)
※デモサイトにて登録したサンプル商品はこちら。正しいパスワードを入力することで、商品ページが表示され購入手続きを進めることができるようになります。
6.会員ランク機能を併用して、リピーターに優遇価格を設定
さらに会員ランクの機能を併用することで、購入金額に応じて判定されたランクをもとに、会員ごとにポイントの倍率特典や優待割引率を適用させることも可能です。
7.表示調整
本機能は、あくまでも物販ECとしての定期購入機能の為、有料会員の課金システムとして使用する為にはどうしても表示を調整する箇所が発生してきます。表示が不要な内容はCSSにて非表示に設定したり、「お届けサイクル」等の表記はJSを使用して「月額料金」などのテキストに置換する必要がございます。
※テキスト置換方法についてはこちらの記事をご参考ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。会員制のECサイト構築するならば、スクラッチなどでいきなり開発する前に、まずはASP/クラウド型のECにて実現したい会員制サイトにマッチするかを確認してみましょう。クラウド型ECサイト構築ASPのaishipシリーズでは、カスタマイズに対応しております。こちらの記事もあわせてご確認頂き、どうしてもカスタマイズが必要な場所はご相談ください。それでも満たないようであれば、次の方法を考えるというように段階的に検討を進めても遅くはないと思います。