1.スマートフォンサイトってどんなサイト?
2.自己満足なスマートフォン対応になっていませんか?
3.スマートフォンサイトはモバイルサイト?
スマートフォンの普及は思っていたよりも早いなと感じているひとが多いのではと思います。私もそうで、こんなに早く一般化するとは思っていませんでした。なのでサイト運営側はスマートフォン対応を急いでいるか、着手できていないままの状況なのではと思います。
サイト運営をしている方は、周りのサイト運営者がスマートフォン対応を始めたり、自分が閲覧するサイトもスマートフォンに対応しているものが増えてきたりと1年前とはかなり状況が変わってきていることを感じていると思います。
しかしながら、スマートフォンにただ対応するだけでいいのでしょうか?スマートフォンらしいデザイン。例えば縦に長いレイアウトでiPhoneを意識したようなデザインになっていて、、、。確かにスマートフォンらしいデザインですが、それで本当に閲覧者が満足するでしょうか?
私も普段からプライベートでスマートフォンを使って情報を検索したりしています。確かにいわゆる「スマートフォンサイトっぽい」サイトを見かけます。そのサイトの中には、角が丸かったり影が付いている確かに“っぽい”サイトではありますが、自分の欲しい情報が一目で伝わってこないサイトが少なからずあります。
スマートフォンは画面が小さいです。従来型携帯電話と比べたら若干大きいものの、手のひらに納まる小さい画面です。その小さい画面にたくさんの情報を詰め込んでも見にくくなりますが、逆に3G回線を意識しているのか、小画面を意識しているのか、極端にコンテンツが少ないサイトを見かけます。
特にサイトのトップページです。サイトのロゴと検索窓、ちょっとした特集コンテンツとスマートフォンらしいボタンが並び、コピーライトなどフッターがある。デザインはいかにも“っぽい”のですが、検索しないと欲しい情報を得られない、テキストもさらっとしていていまいち伝わってこない。正直物足りないのです。
スマートフォン“っぽく”することはそれほど重要でしょうか?重要なのは小さい画面でいかにして閲覧者に情報を伝えるかだと思います。それが実現できるのであれば“っぽい”必要はないと思います。
では、どういうサイトがスマートフォンに必要なのかというと、それは、画像がそれなりにふんだんに使われ、テキストの量も十分に使われ、タブ切り替え表示やスライド表示などのjavascriptなどを使った表現だと思います。これらは閲覧者に情報を伝える為には必要不可欠です。特にjavascriptの利用は小さい画面でたくさんの情報を効率良く見せるのに最適です。
とはいえ、PCと同じだけのコンテンツ量では見にくくなるだけでなく、3G回線の場合表示速度が遅くなり閲覧者にストレスを与えます。これらの問題を解決する答えは、実はすでに私たちが経験していることの中にあります。それが従来型携帯電話向けのサイトです。
従来型携帯電話向けのサイトは小さい画面、遅い通信回線でいかに閲覧者に情報を伝えるかを追求してきました。適度な画像量、テキスト量で閲覧者を満足させてきました。極論ですが、画面の小さいスマートフォンには従来型携帯電話向けのサイトを表示するのが実は閲覧者にとって優しいことなのです。
角を丸くする、影を付ける、といったようなことは情報を欲してアクセスしてくれた閲覧者にはそれほど重要ではありません。スマートフォンサイトは画面が小さい、だから従来型携帯電話向けサイトと同じと考え、モバイルサイトという大きな括りで考えてみてはどうでしょうか?
まずは伝えるべき情報を絞りつつも、それらの情報に対しては十分なコンテンツ量を用意する。そういった閲覧者視点に立ったモバイルサイトを作った上で、スマートフォンにはさらにjavascriptでタブ表示してみたり、CSSで角を丸くしてみたりしてはどうでしょうか。