EC担当者がスマホ対応で悩むこと
日頃、私がECサイト運営者・担当者の方を支援させて頂く中で様々な相談を頂きます。
弊社が最も得意とするのがレスポンシブwebデザインを使ったECサイトのマルチデバイス対応ですが、問合せの中身をみてみると「現在のECサイトをスマホ対応したい」という方も数多くおられます。
「今回はECサイトのスマートフォン対応が必要なのか?」また「最も推奨されているスマートフォン対応方法とは何か?」について解説していきます。
ECサイトをスマートフォン対応した功罪
2008年に日本でiPhoneが発売されてから急激に勢力を伸ばし、これまでのWebのあり方を大きく塗り替えてきました。EC事業も例外ではなく、現在も多くのECサイトのスマートフォン対応が完了し、過渡期は終わったかのうように思えますが実はそうではありません。
弊社にお問合せ頂く「スマホ対応」の相談は大きく下記3点にまとめられます。
- スマートフォン対応をしたが全く売れない(CVRが上がらない)
- スマホ対応をしているがPCサイトと平行して運用/構築しなければならない(運用が煩雑になってしまっている。)
- スマホ/タブレット対応を考えているがPCサイトはそのまま利用したい。
この相談内容からスマホ対応を完了したが全く売れない上、売れていないにも関わらずPCサイトと同等のリソースがかかってしまっている為、スマホ対応は後回しになってしまっているのです。要するに運用/構築に限界がきているということが言えます。
これまでのスマホ対応はPCサイトで利用していたシステム(ASP等)を利用するか、コンバータと呼ばれるPCサイトをスマホサイトへ自動変換ツールを使っている為、スマホ対応は“おまけ”の対応もしくは従来の携帯(ガラケー)サイトの延長でありスマホ用のUIやUXが考慮されていませんでした。
〝使いやすさ゛や〝わかりやすさ゛を求めるエンドユーザーはすぐに離脱してしまいます。よってスマートフォンからのアクセスが1年前と比べて飛躍的に伸びているにも関わらず、結果に結びつかないサイトが数多いのが現状です。
またスマホ対応が未対応や対応しても手をかけれらない方の中には、PCサイトにはそれなりのお金/時間を使っているのでそのまま利用したい、といった事業者側の都合でそのままにしている場合もあります。しかしこれでは数年後のEC売上は激減している可能性も考えられます。
それは2015年にはエンドユーザーのサイトへのアクセスデバイスの70%以上がスマホ/タブレットなどのスマートデバイスになるというciscoの調査データからもわかるように、モバイル化が進んでいることが大きなポイントになります。
全世界のモバイル データ トラフィックの予測、 2012 ~ 2017 年アップデート
この状況を打開する為にはPCはもちろんスマートデバイスの操作性等に優れているサイトに作り替えるもしくはプラットフォームを載せ替える必要がでてきます。
最適なスマホ対応方法とは?
それではECサイトをスマホ対応する最適な方法とはどのような方法なのでしょうか?1つのヒントとしてGoogleが「携帯端末に最適化されたウェブサイトの構築方法」をweb上で公開しています。
Googleが推奨するスマホ対応方法は大きく分けて3つあります。
- 1URL-1ソースのレスポンシブWebデザインで構築したサイト(最も推奨)
- 1つURLでスマホ/PCなどの専用ページへリダイレクト
- URLも異なる、スマホ、PC独立したWebサイト
①は本ブログでも幾度となく解説しておりますが、レスポンシブWebデザインによるサイト構築です。レスポンシブWebデザインでは1つのソースでPC/スマホ/タブレットが構築できる為、構築のリソースは劇的に軽減できます。また、aishipRのようなレスポンシブECカートASPを使うことにより誰でも簡単にサイトが構築できます。
②・③はそれぞれのデバイスでサイトを構築するため、こだわったサイト構築ができる反面、構築の手間はデバイス分かかってしまいます。
PC/スマホまではなんとか対応できていたECサイトもタブレットサイトまでも構築や特集ページなども全デバイスに合わせて構築し完璧なリダイレクトをする必要がある為、現実的ではありません。
よってレスポンシブWebデザインを使ったECサイト構築が一番有効な手段といえます。
レスポンシブECサイトで既存のECサイトを利用することができるのか?
レスポンシブWebデザインでのスマホ対応を考える上で一番よく頂く質問が「既存のECサイトを利用できるか?」という質問です。確かにこれまでにお金、時間を投じて構築してきた現状のサイトをそのまま使いたいという方が最もです。
弊社がご提案させて頂いている「既存ECサイトをレスポンシブ化する」という方法は現状のECサイトコンテンツ(バナー/テキスト/デザイン)などそのまま利用できます。
これまでの財産を最大限につかい、レスポンシブECサイト用のプラットフォームに載せ変えるだけでECサイトのレスポンシブ化が完了します。レスポンシブWebデザインとなるとどうしても難しく考えしまいますがその必要は全くありません。
これまでのECサイトのスマートフォン対応では別々に構築/運用するリソースが必要になり、EC事業者様の負担や悩みの種になっていました。しかしレスポンシブECサイトを利用することにより全てが解消されます。
これまでのPC中心のサイト運営ではなく、PC/スマホ/タブレットなど全デバイスが網羅できるレスポンシブWebデザインでサイトを構築することによりこれまでコンバージョンできなかったお客様を確実に取り込めるターニングポイントになると思います。
aishipR
岡村直寿