ネットショップを運営していく上でよく言われるのが、商品数を増やせば売上が上がるということです。商品数を増やすだけで売上が上がったら苦労しないと思われるのももっともで、商品数を増やすことだけで売上が上がることは確かに考えにくいです。
ではなぜ、ネットショップ運営では商品数を増やすと売上が上がると言われるようになったでしょうか。今回はなぜそう言われているのかを深堀りしていきたいと思います。
商品数が多い方が売上が上がると言われている理由
流入が見込めるページが増える
まず第一に運営しているネットショップへの流入数が増えることがあります。商品ページが検索エンジンに適正にインデックスされるようになれば、それだけで流入数が増えることになります。
しかしながら、優先的にインデックスされるページは良質なコンテンツでしっかりとSEO対策されたページになるので、単純に低品質なページを量産するだけでは流入数は増えてきません。
そこで必要な要素は商品内容が分かる的確なタイトル、商品のイメージができる画像や詳細な説明が各ページでしっかりされていることが重要です。商品の購入に繋げるにはユーザーのニーズに検索される段階から確実に答えておくことが大切なので「ロングテールワード」を意識することも大切になってきます。
ユーザーのニーズにマッチする確率が高くなる
商品点数が増えてくると、それだけユーザーがニーズにマッチする商品と出会いやすくなります。例えば、大きなリュックを探しているユーザーは小さなリュックを買うことはまずありえません。
そして、そのネットショップが小さいリュックしか取扱いがないお店であればそのユーザーは別のお店に行ってしまいます。商品点数を増やすことでそうしたニーズにも応えられる可能性が上がり売上アップにつながります。
クロスセルで客単価のアップが見込める
メインで買われるであろう商品の関連商品を用意することでいわゆる「ついで買い・まとめ買い」を誘発することができます。「商品Aには商品Bを」「商品Cには商品Dを関連商品として表示させる」といった商品によって合わせて買われるであろう商品を各々に合わせて用意することが可能です。
商品数が多いことでどういった商品がどういった商品と一緒に買われているということも分析できますし、分析することで本当に売れる商品も浮き上がってきます。商品数を増やすこととは相反しますが、売れる商品のみを残すブラッシュアップもここですることができます。
ネットショップで商品を増やす注意点
商品の在庫などを考慮する
商品点数を増やすと単純に商品の種類が増えます。商品の種類が増えるとそれだけ在庫を抱える量が物理的に増加します。
そのため、安易に商品数を増やし続けるとそれだけ在庫リスクを抱えてしまいます。自社で在庫を管理している場合、様々な管理コストが発生してしまいますのであくまでも現実的に店舗の規模にあった商品数から増やしていくことが大切です。
適当なコンテンツを量産しない
前述していますが、優先的にインデックスされるのはしっかりと作りこんだコンテンツです。
商品数を増やすことが目的になってしまうと、ひとつひとつが低品質な商品ページになってしまい、インデックスされるページが増えることはおろか、最悪の場合googleからのペナルティでページが検索結果に表示されないこともあります。
闇雲に商品数を増やすのではなく、しっかりと作りこむことを前提に商品数を増やしていくことが大切です。自社で管理できる範囲で商品数を増やしていきましょう。
単品通販などの商品数の少ないネットショップは?
商品数を増やすことはサイトへの流入数を増やすことに繋がりますが、もちろんサイトへの流入数はそれだけで決まることはありません。
単品通販など、各々の事業の方向性があり商品数を増やすことができないことも大いにあります。ここで整理しておきたいのが、目的はあくまで「売上を上げることであり商品数を増やすことではない」ということです。
要するにサイトに流入してもらうことで商品を知ってもらい、購入する機会を持ってもらうことが必要なので単品通販などにおいてはそれが商品ページでなくてもかまいません。そこで有効となるのがコンテンツページです。
具体的には取り扱っている商品をアピールするようなページを複数作ることであったり、関連するコンテンツをワードプレス等で更新していく形になります。
商品に関連したワードを適切に選択し、それにあったコンテンツを作成していくことができれば商品数を増やさずとも、流入数と売上に確実に影響が出てくるはずです。
商品数は売上増のための一つの要素
売上を上げるために商品数を増やすことはある程度効果はありますが、それはただ商品数を増やすだけでは難しいです。より多くの人にネットショップを知ってもらい継続的な購入を促すためにはそれぞれのページで手抜きをしないことが大切です。
商品数はひとつの要素として捉え、増やすのであれば良質な商品ページを作成するよう意識して運営しましょう。