日本経済新聞社から2012年の日経MJヒット商品番付が発表され、西の横綱に『7インチタブレット』が入り、その他モバイル関連分野では『LINE』や『LTEスマホ』がランクインし、2012年はモバイルの分野に大きな関心がよせられた年でした。
さて、横綱のタブレットについてですが、確かに最近自分の知人や通勤途中の電車内でも老若男女問わずタブレットを持っている人が増えていることを実感します。
しかしながらECサイトを含め多くのWEBサイトでタブレット端末専用のサイトを構築している例は少ないです。今回は、そんなタブレットへの対応を行っているECサイトの事例をいくつか紹介したいと思います。
タブレット端末に対応する必要性
そもそもECサイト運営者は、自社のショップをタブレット端末に最適化させる必要性はあるのでしょうか。
「タブレット端末はPCサイトを見るためのものだから、わざわざ対応する必要はない」という考え方もあるかもしれません。
しかしながら、サイトによってはタブレットでも(スマートフォンサイトにおける問題と同様に)「タッチ操作がしにくい」サイトが少なくありません。よくあるのが、テキストリンクの文字が小さすぎて思っていたリンクと違うリンクをタッチしてしまうケースです。
それでは実際に楽天市場のタブレットサイトとPCサイトを比較してみましょう。
タブレット対応サイトの事例
前述のタッチミスの問題は楽天のサイトを見てみるとよくわかります。
上記のようにPCサイトをタブレットで操作したときにユーザーにストレスを与えるのであればタブレットに最適なサイト構築を考慮すべきでしょう。
その他のタブレット端末専用のサイト(ページ)の事例を見てましょう
Yahoo!ショッピング
Yahoo!ショッピングでは商品一覧ページを、タブレット専用の表示をしています。
3G回線でネット利用をしているユーザーも多いので、遷移(通信)を少なくする工夫がされていて見やすいですね。
ネットプライス
ネットプライスはPCサイトとタブレットサイトで大きくデザインが異なっています。
商品の一覧性を高めたデザインになっていて、下図のようにひたすら商品一覧画面が下に続いてきます。
PCサイトは以下のようになっています。
これだけ違うと賛否両論がありそうですが、取り組みはおもしろいですね。
終わりに
日本は他の地域に比べてタブレットの普及がそれほど進んでおらず、米調査会社ディスプレーサーチの調べによると2011年の日本の販売台数は358万台と米国の販売実績である3600万台を1桁下回っているそうです。
ですが、年末にかけて「iPad mini」「Nexus7」「Kindle Fire」等、各社がタブレット端末を投入し有力端末がほぼ出そろいました。これらが起爆剤となってタブレット市場に火がつき、今後さらに急速に普及する可能性があります。
そのような状況下、ECサイトはタブレットの画面サイズにあったサイトデザイン、タブレットのタッチ操作を最大限活かすようなインターフェイスを考える必要にせまられるかもしれません。
参考資料:
2012年日経MJヒット商品番付
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/feature/
国内タブレット市場の起爆剤 7型端末選びのポイント
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK3003I_Q2A131C1000000/?df=2