商品には多くの商品が溢れており、よく似た商品を販売しているお店も少なくありません。では「売れる店」「売れない店」の差は何でしょうか?
価格や立地、品揃え、店員さんの接客技術など様々な要因がありますが、誰をターゲットにして何を伝えたいのか、を明確にしなければ商品の価値をユーザーに届けることはできません。
今回は「孫を持つシニア世代」をターゲットにしたECサイトをご紹介いたします。魅せ方1つでここまで魅力的なECサイトになるのかと少し驚きました。
サイト名 | まごスマ |
URL | http://www.bellemaison.jp/mama/baby_mago/baby_mago_index.html |
QRコード |
このサイトのおもしろい点が、キャッチコピーが『可愛いまごへスマイルを!「まごスマ」』とあるように、メインターゲットを子供の両親よりも、祖父母に置いている点です。
確かに祖父母世代は、
- 親世代よりも経済的に余裕がある場合が多い
- 孫への出費は惜しまない
ですし、ベルメゾンでは
- 50代以上の会員数も比較的多い
- (ベルメゾンの)アクティブユーザーも将来的には祖父母世代になっていく
等の理由からこの世代をターゲティングにするのは、おもしろい試みだと思います。
サイト内では、あまりPCやスマホでネットショッピングをしない祖父母世代が購入しやすくするような様々な配慮がされていますので見てみましょう。
ショップ内は、通常のベルメゾンサイトよりも文字を大きめに表示するなど祖父母世代に配慮されています。
またPCサイトでは文字サイズを小さくする、大きくするの切り替えが可能になっています。
サイト内では、親世代から祖父母世代へのおねだりできるように商品ページURLをメールで送ることができるようになっています。
そして、その手順がやたらと丁寧に書かれています。祖父母世代はPCやスマホから直接検索して購入することはなくても、親世代からすすめられると思わず買ってしまうかもしれません。
「おばあちゃんちで寝んね」や「みんなでおでかけ」など、孫にデレデレな祖父母の買い物心をくすぐるようなコンテンツが並んでいます。
その他、
- 旅行の提案「グアム、サイパン 親子3世代でいこうよ」※現在coming soon
- 写真の投稿のコーナー(お孫さんの写真を投稿)
- おやつやおもちゃの手作りキット売り場へのリンク
等の、祖父母世代がたまらない3世代のコミュニケーションを促進するようなコンテンツが用意されています。
商品自体はおそらく特段目新しい商品などはなく、これまでも販売してきた商品だと思うのですが、ターゲットやサイトのコンセプトを変えるだけで、そのターゲット層には非常に魅力的なサイトに変化するよいマーケティング事例だと思います。
山本