今回は私が日々、EC事業者の方々と接する中でよく質問頂く内容について解説したいと思います。スマートデバイスへの対応が急激に進む中で、ECサイト運営者を悩ますガラケーサイト(従来の携帯サイト)とどのように付き合っていけばよいのでしょうか。
そもそもガラケー対応は必要か?
最近、街中を見渡してもスマートフォンやタブレットを利用されておられる人がほとんどです。実際、NTTドコモの2013年新商品ラインナップをみてもガラケー(従来の携帯)は一台も新商品が発表されていないのが現状です。時代のニーズとともに端末を訴求するキャリア側も完全にスマートデバイスへシフトしたことが言えます。
ということはこれまでガラケーサイトでもEC展開をされていたEC事業者様はスマートデバイスに対応するだけでいいのでしょうか?それは違います。
スマートフォンユーザーの激増=ガラケーユーザー激減ではない
ここで、弊社aishipのスマートフォンユーザー購入回数とガラケーユーザー購入回数の推移を見てみます。
スマートフォンは全く購入したくないという層が1割弱存在しています。
スマートフォンによる購入回数はデバイスの普及と共に急激な伸びを示していますが、ガラケーの購入回数が激減しているかというとそうではありません。アクセスしてくるユーザーが減っているので購入回数も減ってはきているものの、スマートフォンが急激な伸びを示しているにも関わらずガラケーでの購入回数は微減に留まっていることが言えます。
実際、株式会社D2Cが発表している【モバイル利用動向調査】の中でガラケーユーザーに対してスマートフォン購入の意思を質問したところ、下記のようなガラケーユーザーの特徴が明らかになっています。
これはガラケーユーザーがスマートフォンへのシフトをある程度完了し、コアなガラケーユーザー、強いてはガラケーを使いECサイトやオンラインでの課金取引などをするアクティブユーザーはまだガラケーを使い続けるということができます。ということは現在、ガラケーサイトである程度取引ボリュームのあるEC事業者様は簡単にガラケーサイトを無視できません。
しかしこのコアなガラケーユーザーはサイト運営側にとって頭の痛い問題です。
PC/スマートフォンを構築・運用しながらタブレットや未だ無視できないガラケーユーザーに対しても各デバイスに最適なサイト表示をさせ、エンドユーザーにストレスなく買物をして頂く必要があります。
それではいかに効率的に様々なデバイスのサイトを構築し運用していけばよいのでしょうか?
ガラケーにも対応したレスポンシブECサイト導入で本当の全デバイスの一元管理/運用が可能に
PCやスマートフォン・タブレット・ガラケーなどあらゆるデバイスに対応することができるレスポンシブECサイトは劇的にこれまでのサイト構築や運用方法を変えていきます。
これまではPCが主体の市場ということもあり、「モバイル」はPCの「おまけ」のような位置づけでした。しかしスマートフォンやタブレットがエンドユーザーの使うメインデバイスになったことによりEC業界でも『スマートデバイスが主役』の時代が来ました。
よってPCがメインのプラットフォームでサイト構築をしているEC事業者の方は、スマートデバイスが中心のプラットフォームに乗り換える必要があります。そして現在のスマートデバイス化が進む中で最も注目されているのが『レスポンシブECサイト』です。
レスポンシブに1つのソース、1つのHTMLでサイト構築をすることが可能になり、これまでデバイス別でサイト構築をしなければならなかったリソースと比較すると約半分のリソースでサイト構築をすることが可能です。もちろん頭を悩ませるガラケーサイトへもレスポンシブWebデザインであれば対応することが可能です。
まずはEC事業者様が目の前のユーザーを確実に捉えつつも、2年後、3年後のユーザーを想像しながら自社ECサイトを考えた時にレスポンシブECサイトの必要性は見えてくるのではないでしょうか。
aishipR 岡村