こんにちは。ロックウェーブの岡本です。
Googleのエンハンストキャンペーンが話題になって久しい状況ですが、「マルチデバイスSEO対策」は順調でしょうか?
今回は「なぜレスポンシブWebデザイン(以下RWD)がSEOに強いのか」という点について、
という3つの点から説明してまいります。
1,ユーザーエクスペリエンス(UX)の劇的改善
友達が「面白い!」と紹介していたサイトを見ようとしたら、スマホなのにPCサイトが表示された。
話題になっているサイトを見ようとしたら、PCなのにスマホサイトが表示された。
TwitterやFacebookを使っていて、こんなことで「イラッ」っとしたことありませんか?
レスポンシブでないWebサイトでは、スマホ・タブレット・PCそれぞれに専用のURLが設定されています。
そのため、「シェアした人が閲覧していた端末にあったURL」でしか他の人はそのサイトを見ることができません。
「ユーザーのサイト内での体験」を「UX(ユーザーエクスペリエンス)」と表現しますが、この「端末に合っていないサイトを表示する」という仕様は著しくUXを損ないます。
スマートフォンでブラウジングする際の不満点として挙げられる項目の傾向は変わっておらず、依然として「リンクボタンが小さくて押しづらい」「PC向けのWebサイトがそのまま表示されると、スクロールや拡大・縮小などの操作が面倒」といった項目が上位に挙がっている。
参考:スマホのWebブラウジングへの不満に男女差、対象ユーザーに合わせた改善がポイント | スマートフォンレポート vol.5-1
UXを損なうページを放置していると、当然そのページの離脱率は高くなってしまいます。
レスポンシブWebデザインではURLが1つに統一されるため、このようなことは発生しません。
UXを高めて離脱率を少なくすることにより、そのページをシェア・共有してもらう可能性を高めることが可能になります。
また「より多い被リンク数を獲得すること」はSEO対策の基本中の基本です。
「スマートフォン専用サイト」のような「個別のURLを持つ、同じ内容のページ」がある場合、獲得できたリンク数が「PCサイト」と「スマートフォンサイト」で分散してしまいます。
ページヘのリンク数が分散するということは、検索エンジンから「本来得られた数よりも少ない被リンク数で評価される」ということにつながります。
作成した記事が話題になり、100リンク以上を集めたとしても、スマートフォンサイトとPCサイトで半分ずつに分散してしまった場合は「検索エンジンからの評価が半減する」ということです。
運営するサイトの持つ力を最大限引き出すためにも、レスポンシブWebデザインで「リンクURLを完全統一すること」をお勧めいたします。
2,サイト更新の効率が3倍以上にアップ
今までは新しい商品を1つ紹介するだけでも、「スマートフォンサイト」と「PCサイト」さらには「タブレットサイト」と「各サイト毎に更新作業が必要」でした。
レスポンシブWebデザインならば、「RWDサイト」1つの更新で片付きます。
つまり同じ作業の繰り返しが無くなることで、今までサイト更新に費やしていた時間の一部を別の作業に振り分けることが可能になるのです。
そして浮いた時間を利用して、運営するWEBサイトをよりSEO効果の高いサイトに改善していくことができるようになります。
例えば「更新頻度の増加」や「新しく、より専門的な記事・コンテンツの作成」、「リスティング広告の費用対効果分析」や、「サイトのマークアップの見直し」など、今まで忙しくてできなかった「新たなSEO対策」に取り組む時間を生み出せるということです。
このようにレスポンシブWebデザインにすることで「サイトの更新時間を削減」し、「SEO対策を行う時間」を増加させることで今まで以上のSEO効果を得ることができます。
SEO効果が高まることでサイトへの流入数が増加し、それによってコンバージョン数の増加が期待できるようになるということです。
3,Googleがおすすめする唯一の設定
Googleは、スマートフォン対応サイトの設定方法を3つ提案しています。
1つは「ユーザーエージェントで異なるhtml/cssを配信する設定」、もう1つは「携帯端末用サイト・PC用サイトを個別に用意する設定」、そして最後が「レスポンシブWebデザイン」です。
この中でGoogleは「レスポンシブWebデザインをおすすめしています。」と明言しています。
→参考:携帯端末に最適化されたウェブサイトの構築方-Google Developers
この中でGoogleは「レスポンシブWebデザインを推奨する理由」として以下の3つを掲げています。
・コンテンツに使用する URL を 1 つにしておけば、ユーザーは簡単にコンテンツを操作したり、共有したり、コンテンツにリンクしたりできます。また、コンテンツの URL が 1 つであれば、Google のアルゴリズムがコンテンツのインデックス プロパティを割り当てやすくなります。
・デバイス専用ページにユーザーをリダイレクトする必要がなくなり、読み込み時間が短縮されます。また、ユーザー エージェントに基づくリダイレクトはエラーが発生しやすいため、サイトのユーザー エクスペリエンスを低下させる可能性があります(詳しくは、ユーザー エージェントを検出する場合の問題をご覧ください)。
・サイトと Google のクローラの両方のリソースを節約できます。レスポンシブWebデザインのページでは、Googlebot ユーザー エージェントがページをクロールする必要がある回数は 1 回のみで、ユーザー エージェントごとに何度もクロールしてコンテンツを取得する必要がありません。このようにクロールの効率が向上するため、サイトのコンテンツがより多く Google のインデックスに登録され、最新の状態に適切に維持される間接的な助けとなります。
要点をまとめると、「Googleが最もエラーが少なく、効率的にサイトをクロールできる設定だから」ということになります。
レスポンシブWebデザイン以外の設定では、同じようなページをスマホ・タブレット・PCそれぞれクロール・インデックされてしまいます。
1つのURLに絞り込むことでより多くのページをクロール・インデックしてもらうことを目指すことが可能になり、より多くの自然検索での流入を狙うことが可能になります。
まとめ,レスポンシブウェブデザインは「魔法の杖」か?
ここまで書くと、「レスポンシブWebデザインにすれば、必ずSEOが良くなる」と思われるかもしれません。
ここで注意して欲しいのは、「Googleが求めるサイトは、デザインよりも中身だ」ということです。
レスポンシブWebデザインが実現する「どのデバイスからでも、同じ情報にアクセスできること」と、Googleの目指す「どこからでも、良質な情報が得られる世界」が一致するため、Googleは「おすすめする」と宣言しています。
しかしここには「良質なコンテンツがあること」が大前提としてあります。
「いつ」「どこで」「誰が」「何をするために」「どういった使い方で」「なにと比較して」その商品を購入しようと考えるか。
相手の顔が見えないネット上だからこそ、最も強いのは「顧客第一」のECサイトでは無いかと思います。
そしてレスポンシブWebデザインを使うことで、「より効果的に」ECサイトを見つけてもらうことができるようになります。
コンテンツ・ショップに自信のある方は、ぜひレスポンシブWebデザインで「効果的にECサイトをアピール」して頂きたいと思います。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
「そもそもエンハンストキャンペーンとは?」「レスポンシブWebデザインをもっと知りたい」というWEB担当者の方におすすめの記事を3つまとめましたので、あわせてそちらもご覧頂ければと思います。