ECサイトで商品を注文する際に、注文者が入力した配送先やその商品の出荷場所に対応して、カート内にて正確な配送日時を表示できておりますでしょうか。
昨今、宅配便の再配達削減に向けた対策が進む中、注文者側は確実に受け取れる日時を指定して注文したいニーズが高まっている一方、ECサイト側では、配送希望日時を選択する場合は、少し余裕を持たせた日程しか選択できなかったり、そもそも“指定なし”しか選択できないケースを未だに見かけます。
システム化によって、配送先ごとに最短の日時を自動算出する仕組みがありますので、その方法の1つとして、ヤマト運輸のサービスレベルについて、事例を交えながらご紹介していきます。
- ヤマト運輸のサービスレベルとは?
- 一般的なASPやクラウドECカートとの場合
- オープンソース/パッケージソフト/スクラッチ開発の場合
- ASP/クラウドECでヤマト運輸のサービスレベルに対応したaishipの場合
- ヤマト運輸のサービスレベルのご利用事例
- まとめ
目次
ヤマト運輸のサービスレベルとは?
カート画面で購入者によって入力された配送先住所に対し、商品の出荷場所からお届け可能な最短配達日数と最短お届け時間帯をヤマト運輸の保有するデータベースをもとに算出します。これにより、カート画面内にてお届け希望日とお届け希望時間帯の項目で、選択可能な最短日時以降の希望日時を選ぶことができます。お届け先が複数の注文の場合でも、それぞれの配送先ごとに算出するため、注文者や配送先の希望や都合に柔軟に対応することが出来ます。
一般的なASPやクラウドECカートとの場合
ASPやクラウドECカートの場合、様々な商材を販売することを想定して、汎用的に機能を用意する必要があります。上述のヤマト運輸のサービスレベルに対応していないECカートの場合、サイト全体の一律設定で「注文日から〇日以降を指定可能」と設定するのが一般的です。
EC事業者としては、可能な限り商品を配送したいと思いつつも、配送先がどこであっても確実に配送できる日時のみを選択肢として設けておかないと、トラブルになり兼ねません。少し余裕を持たせた日時を表示せざるを得ず、実際にはもう少し早くお届け日時を指定できるのに、というケースが生じてしまいます。最短での発送を希望する場合は「日時指定なし」で注文させ、受取に日時指定が必要な場合は、発送後に注文者側で個別に対応してもらう必要があります。
オープンソース/パッケージソフト/スクラッチ開発の場合
必要な機能の設計や構築が柔軟で、独自性の高いECサイトの構築に適しているオープンソース/パッケージソフト/スクラッチの手法でシステムを開発する場合、配送希望日時指定に関する仕様も自社EC運用の要件にあわせて個別に設計し、実装することが可能かと思います。だたしこちらの記事もあわせて参考にして頂き、個別に独自で開発する必要性やメリットを見出せる場合に、開発リソースや実装後の動作確認要員を十分に用意した上で、実施すると良いでしょう。
ASP/クラウドECでヤマト運輸のサービスレベルに対応したaishipの場合
食品・ギフトECサイト構築クラウドシステムのaishipは、ASP/クラウドECでありながら、ヤマト運輸のサービスレベルに対応したショッピングカートです。配送先に対してより正確な配送希望日時を指定できるだけでなく、さらに商品ごとにリードタイム設定を設定することができ、発送までに準備が必要な商品に対し、加算することができます。注文後すぐに発送できる商品と、お届けまでに時間を要する商品を同時に販売しながらも、配送可能日時は最適なものを表示できる、高機能なショッピングカートと言えます。
ヤマト運輸のサービスレベルのご利用事例
ヤマト運輸のサービスレベルをご利用頂いております事例を2件ご紹介致します。どちらのサイトもaishipをご利用頂いております。
事例1.北海道を出荷拠点とするECサイト
産直ネットショップ 北海道ぎょれん様は、ショップ名にも記載の通り、北海道を拠点としているECサイトです。北海道からの商品発送は、本州からの発送とは勝手が異なり、配送場所によっては日数加算が必要だったり、時間指定に制約が発生する場合がありますが、ECサイト側で設定している配送可能期間の中からヤマト運輸のサービスレベルに基づいて最短日数を算出して、カート内に自動表示しています。
事例2.消費期限の短い商材を販売するECサイト
伊勢名物の赤福オンラインショップ様では、個別のカスタマイズを実施してさらに細かく設定しております。消費期限が短い商材のため、ヤマト運輸の宅急便タイムサービスに基づき、発送地域ごとに制約をかけて運営頂いております。
まとめ
ギフト商材や食品ECに限らず、一般的な物販を取り扱うECにおいても、より正確な配送日時を表示させるうえで、是非とも使って頂きたい機能です。