クラウド型ECサイト構築ASP


お肉を販売するECサイト構築のポイント解説
必要な機能・UIとは?

2025年5月14日2025年5月14日

高級和牛や自家製ハム、精肉セットなど、品質にこだわったお肉商品をオンラインで販売したいと考える事業者が増えています。

近年はお取り寄せ需要やギフト需要の高まりを背景に、「実店舗だけでなくECサイトでも売りたい」「地方の特産肉を全国に届けたい」といったニーズが拡大しています。

しかし、お肉は温度管理や賞味期限、ギフト対応などに細やかな配慮が求められる商品でもあり、「どうやって始めればいいのか分からない」「どんなサイトを作れば売れるのか不安」と悩む方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、お肉のネット販売を検討している事業者の方に向けて、ECサイトの構築方法や機能の選び方、成功事例などをわかりやすく解説します。

これからネット販売を始めたい方はもちろん、すでにECを運営していて改善を目指す方にも役立つ内容になっていますので、ぜひご参考いただければと思います。

    目次

  1. お肉の販売にECサイトを活用するメリット
  2. お肉を販売するECサイトの構築方法
  3. 構築方法を選ぶ際のポイント
  4. お肉のECサイトに必要な機能とUIのポイント
  5. お肉を販売するECサイト事例
  6. まとめ

お肉の販売にECサイトを活用するメリット


消費者の購買行動の変化とお取り寄せ需要の高まり

近年、消費者の購買行動は大きく変化しています。とくにコロナ禍以降、質の高い食材を自宅で楽しみたいという「お取り寄せ需要」が拡大しています。デパートや精肉店に足を運ばずとも、スマホやPCから簡単に購入できる利便性は、多くの消費者にとって大きな魅力です。

高級和牛や希少部位など、地域に根ざした肉の特長を全国に届けられる点でも、ECサイトは販路拡大の強力な手段となります。


実店舗に依存しない売上チャネルの確保

人口減少や地域経済の縮小、ライバル店の出店など、実店舗のみでの販売にはさまざまなリスクがあります。ECサイトを構築すれば、地元以外の消費者にもアプローチでき、売上チャネルの多様化が図れます。

また、24時間365日注文を受けられる仕組みを持つことで、営業時間外の売上も確保できます。小規模な肉屋でも、ECサイトを活用することで事業の安定性と成長性を高めることが可能です。


ブランド価値の発信とファンの獲得(ストーリー・生産者の顔)

お肉は「どこで、誰が、どう育てたか」という背景が重視される商品です。ECサイトでは、商品説明だけでなく、牧場の風景や生産者のこだわり、育成環境といったストーリーを豊かに表現できます。

写真や動画、ブログなどのコンテンツを通じて信頼感を醸成し、リピーターやファンを育てることができます。単なる商品販売にとどまらず、「ブランドとしての肉」を発信する場としてECサイトを活用することが、競合との差別化につながります。


定期購入やギフト需要、BtoB需要などリピート施策が打ちやすい

お肉は贈答用や定期的な食材補充としての需要が高い商材です。ECサイトでは、定期便やギフト対応、業務用注文への対応、など購入頻度を高める仕組みを整えることが可能です。

とくにサブスクリプション型の定期配送サービスは、毎月の安定収益を確保できるうえ、顧客との関係を長期的に構築するうえでも有効です。

さらに、メールマガジンやクーポン配信などを通じてリピート購入を促す施策も展開できるため、売上の安定化に寄与します。

お肉を販売するECサイトの構築方法


構築方法の選択肢としては大きく分けて以下の3つがあります。

・ASP型ECカートを利用する
・オープンソース型システムを利用する
・パッケージ型システムを利用する

当社でお肉を販売するECサイトを50サイト調査したところ、構築方法の割合として以下の傾向が伺えました。

お肉を販売するECサイトの構築方法の割合
※お肉を販売するECサイト50サイトを分析した独自調査より

上記のグラフから比較的安価で簡単に始められるASP型ECカートを利用する事業者が多い傾向が読み取れます。

ここからは各構築方法について特徴を紹介していきます。


1. ASP型ECカートを利用する(BASE、Shopify、aiship など)

ASP型ECカートとは、ECサイトを手軽に開設できるサービスのことです。初期コストが低く、運用も簡単なため、個人運営や小〜中規模事業者、スモールスタートで展開したい事業者に適した選択肢です。

<メリット>
・初心者でも簡単に開設できる(プログラミング不要)
・低コストでスタート可能(無料プランや低額プランあり)
・決済や配送機能が標準搭載
・デザインテンプレートが豊富で見栄えの良いサイトが作れる

<デメリット>
・カスタマイズ性が低い(独自性の高い運用が難しい場合がある)
・ECカート利用の月額費用が発生(月額固定費や販売ごとの手数料が発生)

<主要なECプラットフォームの比較>

サービス 特徴 月額固定費
BASE 初心者向け。無料で開設可能。手数料がやや高め。 無料~ (※別途手数料あり)
Shopify プラグインで拡張性が高い。グローバル展開にも対応。 4,850円〜
aiship 高機能でデザイン自由度が高い。専門知識不要。食品ECに強い。 9,800円~

<こんな方におすすめ>
・手軽にお肉のネット販売を始めたい方
・運用コストを抑えながら販売を始めたい方
・技術的な専門知識やリソースが少ない方


2. オープンソース型システムを利用する(WordPress+WooCommerce、EC-CUBEなど)

オープンソース型システムを利用し、ECプラグインを活用する方法もあります。この方法は、ある程度専門知識は必要になりますが、一定の自由度を確保しながら、比較的低コストでECサイトを運営できる点が魅力です。

<メリット>
・デザインや機能のカスタマイズがしやすい
・ECサイトに加えて、ブログやブランドページも構築可能

<デメリット>
・構築・運用にある程度の知識が必要(サーバー管理やサイトの更新等)
・定期的なメンテナンスが必要(セキュリティ対策など)

<必要なものと費用感>

項目 費用目安 備考
ドメイン 1,000円~/年 オリジナルのURL(独自ドメイン)を取得
レンタルサーバー 500~2,000円/月 エックスサーバーなど
テーマ 無料~数万円 EC向けの有料テーマもある
プラグイン 無料~数万円 月額費用の発生するプラグインもある

<こんな方におすすめ>
・専門知識やリソースがありデザインや機能を自由にカスタマイズしたい方
・ブログやブランドページと連携して運用したい方

オープンソース型システムの代表格「WordPress」を利用したECサイト構築については以下の記事で解説していますので、是非併せてご参考ください。
WordPressを使ったECサイト構築でおすすめの方法は?事例付で特徴を比較解説


3. パッケージ型システムを利用する(ecbeing など)

パッケージシステムを利用する方法では、完全オリジナルのECサイトを構築することができます。大規模なモールECの構築や、特別な機能を求める事業者向けの構築方法です。

<メリット>
・デザイン・機能の完全自由設計が可能
・販売戦略に合わせた独自のUI/UXを実装できる

<デメリット>
・初期開発コストが高い(数千万円程度)
・開発期間が長い(6ヶ月〜数年程度)
・運用・保守のために専門知識が必要

<開発に必要な主なコスト>

項目 費用目安 備考
システム開発 500万円〜数千万円 規模や機能要件により大きく変動
デザイン制作 100万~500万円 UI/UX設計含む
保守・運用費 10万~100万円/月 システム維持・セキュリティ管理

<こんな方におすすめ>
・独自性の高い機能を導入したい事業者
・大規模なECサイトや、ブランド力がすでにあり長期運営を前提に検討する事業者



ここまでの3つがECサイトを構築する方法になります。参考までにモールに出店する方法についても特徴を紹介しますので、必要に応じてご参考ください。


番外編. モールに出店する(楽天市場、食チョクなど)

複数のブランドが出品・販売できるECモール型サービスに出店する方法です。ECサイトを構築しないためブランディング等は難しいですが、既存のプラットフォーム内ですぐに販売を始められる手軽さが魅力です。

<メリット>
・会員基盤があり、集客力が高い(検索や特集で露出のチャンスあり)
・初期費用がかからず、出品するだけですぐ販売できる
・ユーザーにとっても購入ハードルが低い(使い慣れたUI)

<デメリット>
・ブランディングがしにくい(ショップの独自性が出しづらい)
・販売手数料が高めに設定されている場合も多い
・モールのルールに従う必要がある(価格設定やサイトデザインなど)

<主要な食品向けモールの比較>

サービス 特徴 初期費用 販売手数料
楽天市場 知名度・集客力◎ 60,000円 約2〜7%
食チョク 産直に特化 無料 8~18%
Tastyモール 固定費がかからない 無料 15~25%

<こんな方におすすめ>
・販売初心者でまずは市場の反応を見たい方
・集客はプラットフォームに任せたい方


各構築方法の特徴まとめ

構築方法 固定費 カスタマイズ性 運用負担 おすすめ対象
ASP型ECカート 個人運営・小〜中規模事業者
オープンソース型システム 中~高 ブランドサイトを兼ねたEC運営
パッケージ型システム モール構築・大規模サイト
モールに出店 販売初心者

☑︎ 手軽にお肉のネット販売を始めたいなら「ASP型ECカート」
☑︎ 専門知識がありカスタマイズ性を重視するなら「オープンソース型システム」
☑︎ 完全オリジナルの仕様を求めるなら「パッケージ型システム」
☑︎ まずは市場の反応を見たいなら「モール」も視野に入れる

お肉のECサイト構築は、販売戦略や運用体制に合わせて最適な方法を選ぶことが成功のカギとなります。

また構築方法が決まったら、次は具体的にECカートシステムの選定に入ります。

以下の記事にて主要なECカートシステム(プラットフォーム)の特徴や料金について紹介していますので、是非併せてご参考ください。

【2025最新】ECカートシステム22選を徹底比較【一覧表付】
無料で使えるカートから、高機能ASP型、オープンソース型、パッケージ型まで、各種ECカートシステムの特徴やメリット・デメリットを徹底比較。


【2025最新】ECプラットフォームを徹底比較!主要17サービスの特徴を解説
ECモール型・ASP型・オープンソース型・パッケージ型の特徴やメリット・デメリットを紹介。

構築方法を選ぶ際のポイント


お肉のネット販売は、「冷凍・冷蔵配送」「ギフト需要」「定期購入需要」など、通常の商品とは異なる特性を持っています。これらを踏まえつつ、自社の状況に合った構築方法を選ぶことが成功の第一歩です。

ここでは、「販売形態」「費用対効果」「機能・UI」の3つの観点から、構築方法の選び方を解説します。


1. 販売形態を考慮して選ぶ

お肉のネット販売を始めるにあたっては、どのような販売形態に力を入れるのかを明確にしたうえで、最適なECサイト構築方法を選ぶことが重要です。

販売方法によって必要な機能や設計思想が異なるため、やみくもにプラットフォームを選んでしまうと、のちに追加開発やシステム移行が必要になるケースもあります。

ここでは、実際のお肉のネット販売でよく見られる「ギフト対応」「定期便対応」「産直販売」「BtoB(業務用/卸)販売」の観点から、それぞれのポイントと適した構築方法を詳しく解説します。

ギフト対応をする場合

和牛や、精肉セット、ハム・ソーセージなどの加工品をギフトとして販売することを想定したスタイルです。

ギフトを贈る人にとっては失敗できない大事な注文になるため、サイト上で不安にさせない丁寧なギフト対応の工夫や、お中元・お歳暮・父の日などの季節イベントと連動したキャンペーン施策が重要です。

<必要な機能・構築上のポイント>
・ギフト包装・のし対応
・eギフトの導入(住所入力不要で贈れる)
・配送先の複数登録・指定(自宅とは別の住所に送る)
・シーズンごとの特集ページ作成が簡単なCMS機能

<おすすめの構築方法>
・ギフト機能を搭載したASP型カート

ECサイトのギフト対応で必要とされる機能やUIのポイントについては以下の記事で詳しく解説していますので是非併せてご参考ください。
【事例解説】ECサイトのギフト対応でUI・UXを最適化させるポイント

定期便のサービスを提供する場合

毎月の精肉セット、ブランド牛の食べ比べセットなど、継続購入を前提とした定期購入サービスを提供するスタイルです。単価が安定し、売上の見通しが立てやすくなるのが特徴です。

<必要な機能・構築上のポイント>
・定期的な課金ができる仕組み(周期指定、解約・スキップ管理)
・会員管理(マイページでの配送先・支払い変更など)
・クレジットカード情報の保存対応(セキュリティに注意)
・レコメンドや食べ方提案など継続率を高めるUI設計

<おすすめの構築方法>
・定期購入機能を搭載したASP型ECカート
・サブスク専用のASP型ECカート

ECサイトでサブスクサービスを始めるメリット、主要なサブスク対応カートの特徴・料金・導入事例については以下の記事で解説していますので、定期便を検討される方はぜひ併せてご参考ください。
【2025最新】サブスクカート7選を徹底比較|特徴・料金・導入事例を紹介

産直スタイルの販売(生産者直送)の場合

牧場やブランド牛の生産者が自ら販売・発送する「産直型」EC。生産者の顔が見える販売スタイルで、安心感・差別化を図りたい事業者に最適です。

<必要な機能・構築上のポイント>
・商品ごとに発送元・発送タイミングの管理が可能
・生産者情報・ストーリーコンテンツの発信(CMS機能)
・レビュー・SNS連携によるファン形成
・地域の特産品サイト・ふるさと納税との連携可能性も視野に

<おすすめの構築方法>
・産直機能を搭載したASP型ECカート
・パッケージ型システム
・産直モールへの出品

産直型ECで必要な機能や成功事例については以下の記事で解説していますので、定期便を検討される方はぜひ併せてご参考ください。
産直EC・生鮮食品を取り扱うECサイト構築で必要な7つの機能と成功事例

BtoB(業務用・卸)の提供もする場合

飲食店・ホテル・小売業者など、法人向けに業務用のお肉を販売するBtoB型ECを構築する場合、大量注文への対応や取引単価の管理が重要になります。

<必要な機能・構築上のポイント>
・会員登録制(法人のみに販売)・承認制アカウント
・会員ランクによる価格表示・見積機能
・卸売価格・掛け払い対応
・CSV一括注文・受注管理機能

<おすすめの構築方法>
・BtoB向けの機能を搭載したASP型ECカート
・BtoB専用ASP型ECカート
・BtoB向けにカスタマイズ可能なオープンソース型システム

BtoB型ECについては以下の記事にて、基本概念から、必要な機能、構築方法、具体的な事例まで解説していますのでよろしければ併せてご参考ください。
【事例11選】BtoB ECとは?必要な機能・構築方法・成功要因を解説



お肉のネット販売は、その販売形態によって求められる機能やユーザー体験が大きく異なります。

「自社が誰に、どのように売るのか」という視点を持って、最適なプラットフォームを選ぶことで、スムーズな運用と将来的な拡張性を両立できます。初期段階での設計判断が、成功するEC運営のカギを握ります。



2. 費用対効果を考慮して選ぶ

ECサイトの構築方法を検討する際は、見込まれる売上に対して、どのくらいコストを掛けられるかのバランスの考慮も重要になります。

構築方法 初期費用 月額費用 運用のしやすさ カスタマイズ性
ASP型ECカート 無料〜数万円 無料〜数万円 ◎(簡単に運営可能) ○(サービスによっては制限あり)
オープンソース型システム 数千円〜数十万円 無料〜数万円 ○(中級者向け) ○(ある程度自由)
パッケージ型システム 数百万円〜数千万円 数十万円〜 △(エンジニアが必要) ◎(自由にカスタマイズ可能)
モール出店 無料〜 販売額に応じた手数料 ◎(簡単に運営可能) ×(プラットフォームの仕様に制限)


モールへの出店やASP型ECカートを利用する方法は手軽ですが、デザインや機能の制約があるため、必要とする機能があるかをしっかりと確認しましょう。



3. 必要な機能・UIを考慮して選ぶ

先述の「販売形態を考慮して選ぶ」と内容が重複するものもありますが、販売形態に関わらず、お肉のECサイトに特有で必要な機能もあります。

特に重要となる必要機能の一例としては以下になります。

機能 重要度 概要・特記事項
カート機能&多様な決済手段 ★★★★★ クレジットカード、オンライン決済、コンビニ決済、後払いなど柔軟に決済への対応が必要。
リードタイム設定機能 ★★★★★ 特に消費期限が冷蔵のお肉の場合は、システム上で正確なリードタイム設定が必要。 産直などで商品ごとに配送元が異なり、リードタイムも異なる場合は、商品ごとのリードタイム設定も必要になる。
在庫管理機能 ★★★★★ 1日ごとに出荷できる量が限られている場合、1日単位で在庫数を設定できる、出荷日別での在庫管理ができると効率的。
配送設定機能 ★★★★★ 温度帯の異なる商品を同時に販売する場合、常温・冷蔵・冷凍の同梱・別梱設定ができると便利。
ギフトオプション機能 ★★★★☆ のしやラッピングなどを選択できる機能。ギフトと相性の良いお肉のECサイトでは必須。
eギフト機能 ★★★★☆ 住所を知らない人にも贈れる機能。当日の駆け込み需要も取り込めるためギフトに力を入れたいなら必須。
お届け日表示機能 ★★★★☆ カートページでの表示に加えて、商品詳細ページでいつ届くのかを表示する機能があると便利。ギフトとの相性も◎
SNS連携(Instagram、Xなど) ★★★★☆ SNS経由で集客しやすく、特にビジュアル重視の商品の場合は相性が良い。

上記は基本機能の一例ですが、特に注意が必要な機能性については次章「お肉のECサイトに必要な機能とUIのポイント」にて解説していきます。



お肉のECサイトは、運営形態や必要な機能によって最適な構築方法が異なります。最初は低コストで始めて、売上が伸びてきたら本格的なカスタマイズを検討するのが一般的な流れです。

自社の特徴に合った方法を選び、ネット販売の成功を目指しましょう。

また、ECサイト構築の手順については以下の記事で詳しく解説していますので、是非併せてご参考ください。
ECサイト構築の方法と手順|立ち上げ時に注意すべきポイントとは?【成功事例付】

お肉のECサイトに必要な機能とUIのポイント


お肉のネット販売において、機能とUI(ユーザーインターフェース)設計は売上やリピート率に直結する重要要素です。

一般的なECサイトの要件に加え、温度帯を考慮した配送設定やリードタイム設定、ギフト対応など特有の要件も必要になります。

ここからはお肉のネット販売において必要となる特有の機能とUIについてご紹介します。


配送設定・在庫管理

配送の温度帯や出荷量、消費期限など商材の特性を加味すると多くの場合、以下のような特徴的なバックヤード機能が必要になります。

リードタイム設定

<生産リードタイム>

注文を受けてから出荷までの準備に時間を要する場合、リードタイムを設定してカート内に表示される配送希望日時に反映させる機能が必要になります。

例えば、受注後に精肉や瞬間冷凍など加工が発生する商品の場合、加工にかかる期間をリードタイムとして設定する必要があります。


<配送リードタイム>

冷蔵肉など消費期限が短い商品の場合には、システム上で配送に必要な期間の算出が重要になります。

サイト上で注文時に指定する配送先住所に応じて、配送希望日時を正確に算出することで、注文者は確実に受け取れる日時を指定でき、再配達時に賞味期限切れが発生する事態を防ぐことが可能です。


!POINT!

弊社の提供するASP型ECカート「aiship」では、商品・配送先ごとに個別のリードタイム(配送にかかる日数の追加)を設定し、最適な日程での配送を実現できます。

生産・お届けまでに日数を要する場合、通常の出荷日設定に加えて、商品・配送先ごとに個別のリードタイム(配送にかかる日数の追加)を設定でき、購入する際の「お届け希望日」の選択肢に反映されるため、ショップオーナーとお客様、両者にとって最適な日程での配送が可能です。

リードタイム設定機能
リードタイム設定機能で商品・配送先ごとに個別の出荷・配送日を設定可能|aiship



温度帯が異なる商品が混在した注文への対応

商品ごとに定められた温度帯での在庫管理に加え、商品を発送する際の温度帯に応じた送料設定が必要です。

常温、冷蔵、冷凍の各温度帯のみを単体で取り扱うECサイトであれば、1種類の送料設定や配送での運用が可能です。

しかし異なる温度帯の商品を取り扱うECサイトも多く存在しており、そのような場合には、各温度帯に応じた配送料金の設定や在庫管理が必須になります。

特に配送料金の設定は、お肉のネット販売において重要なポイントになります。一般的なECカートやECサイト構築パッケージでは、以下のような送料の設定項目があるはずです。

 ・都道府県別の送料計算
 ・購入金額に応じた送料計算
 ・購入商品の重量に応じた送料計算
 ・送料無料条件の指定

温度帯の異なる商品を一つのECサイトで扱う場合にはこれらの一般的な送料計算に対し、まずはクール便(冷蔵・冷凍)に応じたオプション料金の加算が必要です。

クール便の方が送料負担が大きいため、冷蔵・冷凍商品の注文の際にはきっちりと加算分の送料を注文の合計金額に含めたい事業者様がほとんどだと思います。

ここまでは商品毎に温度帯の設定項目があるか、特定の商品のグループやカテゴリに対してオプションの送料設定ができれば対応可能です。

しかし、複数の温度帯商品を同時に購入するケースを考慮していくと、システム上必要な機能は複雑化していきます。

異なる温度帯の商品は同梱可能とするか、別々で送る方が良いのかについて、本来理想としている注文や発送の形式ではなく、 システム上の制約を優先とした形式になってしまいやすいポイントです。

この同梱設定の複雑なポイントについて見ていきます。

温度帯の異なる商品の同梱・別梱設定

例えば、 お肉のECサイトで冷蔵のすき焼き用和牛と、冷凍のメンチカツを扱っているとします。

冷蔵のすき焼き用和牛と冷凍のメンチカツを同じお客様が注文された場合に、 品質を保った状態でお客様に食べてもらうためにも、すき焼き用和牛を冷凍タイプのクール便にまとめて入れてしまう訳にはいきません。

この場合、もしECサイト上で一緒に購入された場合は、 それぞれ別の梱包を行い、発送伝票を準備し、

すき焼き用和牛分の冷蔵便の送料 + メンチカツ分の冷凍便の送料 = 合計送料

として送料を計算したいはずです。

では、同じECサイトで別売りでソースを販売していて、冷凍のメンチカツと同時に購入があったとします。

ソースは冷凍のメンチカツと一緒に入れてしまっても品質上問題ない商品なので、 この場合は冷凍のクール便として一つのパッケージとして発送する方が購入者にとっての金額負担が少ないだけでなく、ショップにとっても梱包業務が楽になります。

そのため送料は単純に、

冷凍メンチカツのクール便の送料 = 合計送料

としたいでしょう。

このように、商品同士の組み合わせによっては、 同梱にしてできるだけ送料を少なくしたいこともあれば、商品の特性によって別梱とせざるおえないこともあります。


!POINT!

一緒に送れるものもあれば、送れないものもある・・・

一つの注文に対して温度帯ごとに厳密に発送小口を管理できるようにすると、一回の注文時の送料がどうしても高く見えてしまい、ECサイトでの注文を敬遠されてしまう可能性も出てきます。
すると今度は「できる限り同梱できるものは同梱したい」という、新しい要件も発生してきます。

aishipをご利用のEC事業者様にも同様のお悩みがあり、

・特定の冷蔵商品と冷凍商品を同時に購入した場合は、冷凍便に同梱したい
・冷蔵商品のみで購入した場合は同じ商品でも冷蔵で送りたい

という、「冷蔵」の商品が「冷凍」に入ったり、入らなかったり色んな条件を作りたいという要望がありました。

aishipではこの要望にお応えするために、商品に対して温度帯を設定できることに加えて、異なる温度帯の商品が複数含まれる場合に、 「冷蔵便に同梱するか」「冷凍便に同梱するか」を個別に商品毎に設定することができるようにアップデートを行いました。

結果に必要な機能性として、

・商品毎に、「常温」「冷蔵」「冷凍」の温度帯の設定ができる
・「冷蔵」「冷凍」のクール便の注文の場合にオプション料金を加算する
・同時に異なる温度帯の商品がカートに入った場合、システム内部で温度帯毎にグルーピングする
・グループ毎に適切な送料計算を行い、合計送料を表示する
・温度帯のグループ毎に送料無料の条件基準を設けることができる
・常温商品と異なる温度帯の商品がカートに入った際に、同梱するか否かを商品ごとに設定できる
・冷蔵商品と冷凍商品が同時にカートに入った際に、冷凍のグループに同梱するか否かを商品ごとに設定できる

などの機能性が必要なってくることがわかりました。

温度帯を管理するといっても、かなり奥行きがあるので、 代表的な商品の組み合わせごとの自社の理想的な発送パターンをシステム都合で諦めていないか、今一度ご確認されることをお勧めします。

三温度帯設定機能で常温便とクール便(冷蔵・冷凍)の同梱・別梱設定が可能|aiship


クラウド型ASP「aiship」の3点セット
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出荷できる量が限られている商品の在庫管理

1日ごとに出荷できる量(生産量)が限られている場合、1日単位で在庫数を設定できると効率的です。

このような機能が備わっていると、生産現場にあわせて日ごとの在庫調整や、日ごとの入荷量に応じて過不足なく在庫を捌くことができます。


!POINT!

弊社の提供するASP型ECカート「aiship」では、1日単位で「出荷できる在庫数」を管理することができます。

日ごとの生産数が限られていて1日ごとに出荷できる上限数が決まっている商品でも、出荷日ごとに1日単位で在庫を設定し管理することができるので、生産と受注を適切に対応させた運用を実現できます。

出荷日別在庫管理機能
出荷日別在庫管理機能|aiship



季節限定商品販売

季節ごとの商品を期間限定で販売したい場合は、システムで商品ごとに販売期間を制限する必要があります。


ギフト対応

お肉は、お中元やお歳暮などを中心にギフトとしての利用用途が非常に多いため、ユーザーに選ばれるためには、より丁寧なギフト対応が必要とされます。

ギフトオプション(のし、ラッピング等)

のし、ラッピングなど、ユーザに必要なオプションを分かりやすく表示することが必要です。

入力忘れや選択ミスを軽減し、スムーズに注文できるようにすることで離脱率軽減が期待できます。


!POINT!

弊社の提供するASP型ECカート「aiship」では、ギフトオプションの内容をプレビュー付きで視覚的に伝える「ギフトオプション機能」を標準搭載しています。

ギフトオプション機能はギフト注文特有の熨斗やラッピングなどのオプションをショップ共通で設定でき、ギフトの目的にあわせて最適な項目を表示できる機能となっています。

ギフトマナーに詳しくないユーザーでも迷わずマナーに沿った選択ができるため、EC事業者側も目的と選択内容が一致していない注文に対してフォローの連絡を入れる手間が省けます。

ギフトオプション機能
ギフトオプション機能の詳細はこちら



eギフト(ソーシャルギフト)

eギフトは、SNSを使って手軽に贈れるため、特にカジュアルギフトに適した商材のECサイトでは急速に導入が進んでいます。


!POINT!

eギフトを導入する際は、受取者が「自分の好きな商品を選んで受け取れる」ようにすることで注文者はより気軽に贈りやすくなります。



ギフトを贈る際の「様々な事情を考慮したりパーソナルな情報を知っておかないと相手に喜んでもらうことができるかわからない」という懸念を払拭でき、注文のハードルを下げることができます。

<イメージ>

受け取る人が商品を選択できる「選べるギフト機能」

※弊社の提供するクラウド型ECサイト構築ASP「aiship」では、「 eギフト(ソーシャルギフト)機能 」に加えて、
eギフト(ソーシャルギフト)を受け取る人が商品を選択できる「 選べるギフト機能 」を標準搭載しています。


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ギフト対応はお肉のECサイトと非常に相性がよく、シーズンイベントでのギフト需要を取り込めるだけでなく、顧客単価向上やリピーター獲得など売上を上げていくための重要な施策です。

ギフト対応のUI・UXを最適化するためのポイントについては、以下の記事で具体的なサイト事例をもとに詳しく解説していますので、ぜひご参考ください。

【事例解説】ECサイトのギフト対応でUI・UXを最適化させるポイント


お届け日表示

ギフト用途の場合は、「○月○日までに届けてほしい」というニーズが強いため、サイト内のわかりやすい場所でお届け日を明示することが重要です。


お届け可能日の表示

カートページでの提示に加えて、商品詳細ページで「配送可能日」が事前にわかるようにしておくことをおすすめします。

ユーザーは「いつ届くのか?」という疑問や不安を持っていることが多いので、贈り物や、イベントごとに向けて購入を検討しているユーザーは特に、間に合うことが早い段階でわかっているとカートインしてくれる可能性が上がります。

ほとんどのモールECでは採用されていますが、意外と自社ECでは見落とされてるポイントなので、しっかりと取り入れておきましょう。

<導入イメージ>
商品詳細ページで「配送可能日」を表示するイメージ

<モールECでの事例>
楽天市場のお届け可能日の表示事例

楽天市場では、商品詳細ページで都道府県ごとに最短のお届け日が表示されます。

!POINT!

「本日〇時までの注文で最短〇月〇日にお届け」のように期限も併せて表示しておくことで喫緊性を訴求でき、今すぐの注文にも繋げやすくなります。

ほとんどのモールECでは採用されていますが、意外と自社ECでは見落とされてるポイントなので、しっかりと取り入れておきましょう。

またお届け予定日の表示を見て離脱するユーザーは、「間に合わないこと」が離脱要因であることが明らかなので、表示エリアの近くに代替案を置いておくことをおすすめします。


<離脱しそうなユーザーへの代替案>

① 早く届けることができる商品をまとめたページに誘導
早く届けることができる商品をまとめたページに誘導
配達へのリードタイムの短い商品群を準備できる場合には、お届け予定のすぐ近くに、早く配達できる商品をまとめたページに誘導します。


② eギフトで記念日当日にギフトの受け取りURLを送ることを訴求
eギフトで記念日当日にギフトの受け取りURLを送ることを訴求
eギフトで記念日当日にギフトの受け取りURLを送ることを訴求します。

直近自社ECサイトでは注目度が高まり、導入しているサイトも多くなってきましたが、こういった形でタイミング別に訴求しているサイトは、まだほとんどありません。

この方法では、「WEBメッセージカード + ギフトを受け取れるURL」を即準備できるため、当日に誕生日や記念日だと気づいたユーザーにもその日のうちにメッセージで送付することができます。

eギフトを説明する際には「住所を知らなくても贈れる」ことが強調されがちですが、実家に送る母の日・父の日の当日にもよく利用されるので、 「間に合わない」ユーザーを逃さない対策に最適です。


③ 取り扱い店舗を表示する
取り扱い店舗を表示する
流通網が広い商品の場合は、店舗へ案内してしまうのも一手です。

効果は測定しづらいことがネックですが、急ぎであれば足を運ぶことを厭わないユーザーは一定数います。

やや実装が高度にはなりますが、「お届け先の地域」の選択に合わせて、対象地域の店舗を表示するような形にすると、より洗練されたUIになります。


※弊社の提供するクラウド型ECサイト構築ASP「aiship」では、商品詳細ページで最短のお届け可能日を都道府県ごとに出し分けて表示する「 最短お届け日表示機能 」に加えて、
商品ごとのリードタイム設定 」や「 eギフト 」、「 店舗受取設定 」を標準機能として提供しているため、いずれの方法にも対応したECサイトを構築することができます。


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定期購入機能

ECサイト上で、定期購入販売やサブスクリプション型のサービスを展開するためには、一般的な都度購入用のECシステムでは備わっていない、専用の機能が必要です。


お届けサイクルの設定

定期購入商品やサブスク型の提供サービスを、どのようなサイクルで提供するかを設定します。

「15日ごと」「1か月ごと」「2か月ごと」のように、EC事業者側で一定期間ごとの商品提供や課金サイクルを設定する必要があります。

これらの設定は1つのECサイトの中でも、販売商品によって設定を変えたい場合も往々にしてあります。

他にも「毎月の指定した日付」や「各週の指定した曜日」、あるいはカレンダーに関わりなく「注文日から一定の日数」など、設定のバリエーションが多いと提供するサービスの幅も広がります。


継続的な決済課金システム

上記で設定したサイクルごとに決済を取る必要があります。最もポピュラーなのはクレジットカード決済ですが、最近ではキャリア決済やID決済などもニーズが高まっています。

定期購入の場合の決済は、まず申込時に、顧客のクレジットカードなど希望決済の有効性をチェックします。その後も必要に応じて定期的に有効性チェックを行います。

そして実際に商品やサービスを提供するタイミングで、決済を取ります。その際、クレジットカードの限度額オーバー、有効期限切れ、各種ID決済の残高不足などで決済エラーが生じた場合は、サービスの提供を一時的に中断させる必要があります。


フォローメール設定

決済を取ったタイミングで、金額などの明細をメールにて連絡する他、次回配送日をお知らせするメールをお届けの何日前に送信する機能が備わっていると親切です。

サブスク型サービスの場合は次の課金のタイミングをメールでお知らせするとトラブルを防げます。これらのメールを自動で送信できるシステムが望ましいです。


回数指定

回数限定の定期便や期限付きのサブスクをやりたい場合に必要な機能です。回数に縛りを設けない販売形態であれば、停止(解約)するまでは無制限で継続し、次でご紹介する解約機能が備わったシステムで運用可能です。


解約機能

定期購入やサブスクの解約に関する考え方はEC事業者様によって様々ですが、システムの自動化を求める場合は、顧客のタイミングで定期購入・サブスクを停止(解約)できるよう、マイページから解約手続きが行える機能が必要です。

一方で簡単に解約させたくない場合は、解約専用のフォームか問い合わせ窓口を用意しておきましょう。


一時停止機能、スキップ機能

定期購入で手元にある商品を消費できていない場合に次回の注文をスキップしたい場合や、一時中断したい場合に必要な機能です。

必ずしも必要という機能ではありませんが、利用者にサービス中断の選択肢を用意しておくことは解約の抑制効果にも繋がります。


!POINT!

上記のようにECサイト上で定期購入サービスを展開するためには、一般的な都度購入用のECカートの機能に加えて、定期的な自動課金を可能にする機能が必要になります。

弊社の提供するASP型ECカート「aiship」では、定期的な自動課金を可能にする「定期購入機能」を標準搭載しているため、追加開発等は不要ですぐに定期購入型サービスをECサイトで実現できます。

「aiship」の定期購入機能ではお届けサイクルの設定や自動フォローメール配信、クレジットカード自動引き落としに対応しているため便利で利用しやすいサービスを運用できます。

実際に「aiship」でECサイトを構築されている「カミチク ファーマーズマーケット」様のサイトでは5種類の定期便を提供されており、お届けサイクルも「毎月末日」や「偶数月20日」などニーズに併せたコースを設定されています。

「カミチク ファーマーズマーケット」の定期便事例

定期購入でリピーターや優良顧客を獲得、安定したショップ運営を実現|aiship


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BtoB向け機能

BtoB ECではBtoC ECとは異なり以下のような特有の機能が求められます。


会員ごとのコンテンツ出し分け・アクセス制限

BtoB ECでは、取引先ごとに異なる価格や商品ラインナップを設定することが一般的です。そのため、会員制サイトとして運営し、ログインしたユーザーごとに適切な価格や在庫情報を表示する機能が必要です。

また、特定の条件を満たした企業のみがアクセスできるようにID/パスワードやIPで制限をかけることで、取引の安全性を高められます。


!POINT!

特にBtoB向けのEC運用では取引先単位で個別に卸価格(販売価格)を設定することで、利便性の高い運用を実現できます。

弊社の提供するASP型ECカート「aiship」では、BtoB向けの機能として事業者がECサイトの会員に対し独自の基準でランクを付与し、ランクに応じた掛売り率の出し分けができる「BtoB向け会員ランク機能」「会員属性別コンテンツ出し分け機能」を標準搭載しています。


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見積もり機能

BtoB取引では、購入前に価格交渉や見積もりが必要になるケースが多くあります。

そのため、BtoB ECには、カートに商品を追加するのではなく、条件を指定して見積もりリクエストを送信したり、管理画面上で見積もり発行を行える機能が求められる場合があります。


掛け払い(請求書払い)機能

BtoB取引では、掛け払い(請求書払い)が一般的です。そのため、決済手段として掛け払い(請求書払い)を設けておく必要があります。

また企業ごとの与信枠を設定し、限度額を超えた注文ができないようにする機能や、未払い残高の確認機能を実装することで、リスクを最小限に抑えられます。


!POINT!

近年、一般消費者(BtoC)向けの販売チャネルを活用しつつ、法人顧客への販売を強化する動きが活発になっています。

背景には、工場・自治体・卸売業・小売店など、事業者側の購買行動がオンラインにシフトしつつあることがあります。

一般消費者はもちろん、法人も利用できるハイブリッド型のECを構築することで、販路を拡大しつつバックヤード側の業務も統合し、運用効率を高めていきたいというニーズの高まりを受け、「aiship」でもBtoB決済の拡充を決定しました。

また、企業間取引では、購入した商品の代金を一定期間後にまとめて支払う「掛売り」が一般的です。

しかし、この取引形態には未回収リスクや入金確認、督促などの煩雑な業務が伴います。

「クロネコ掛け払い」は、これらの負担や不安を軽減できます。

「クロネコ掛け払い」に対応予定!BtoB向けの決済手段を容易に導入可能に|aiship


大量注文の受注処理機能

BtoBの注文では、一度にまとめて大量に受注することが一般的です。

こうした注文に対応するには、受注から在庫引当、出荷指示までの一連の流れをスムーズに処理できる仕組みが求められます。

受注管理画面での一括処理機能や、送り状発行システム、配送システムとの連携機能があると、人的ミスや出荷遅延を防ぐ上で非常に有効です。


!POINT!

弊社の提供するASP型ECカート「aiship」では、ヤマト運輸の「送り状発行システムB2クラウド」とのAPI連携に標準対応しています。

ECサイトで受け付けた大量の注文も、CSVファイルの入出力作業なしにaishipの画面から直接、宅急便の送り状を発行できます。API連携にオプション料金は不要です。

送り状発行済みデータの連携も自動化できるため、タイムリーな情報共有と作業ミス・漏れ防止、確認コストの削減を図ることができます。

「送り状発行システムB2クラウド」とAPI連携可能なECカート|aiship



販売促進機能

クーポンやポイント制度の導入

代表的な施策例としては以下のような施策があります。

・初回購入限定クーポン:新規顧客の獲得を促進
・ポイント制度:購入金額に応じたポイントを付与することで、再購入を促進



SNSと連携したプロモーション

SNSはブランドの認知度を上げる強力なツールです。自社の商品と相性の良いキャンペーンを行うことで認知拡大を目指しましょう。

以下は代表的な施策の一例になります。

・インスタグラムキャンペーン
フォトコンテストやハッシュタグを活用した投稿キャンペーンで認知拡大

・限定クーポン配布
SNSフォロワーに特典を提供し、フォロワー増加と販売促進を同時に実現



ECサイトのマーケティング施策については以下記事で詳しく解説していますので、併せてご参考ください。

ECサイトマーケティングで押さえるべき基本施策5選【チェックリスト付】



購入を後押しする情報提供

商品画像の工夫

ユーザーは基本的に画像を見て購入を判断するため、商品画像の工夫は非常に重要な要素になります。

海外のUXリサーチをしている会社の調査(※)によると、75%のユーザー買うことを決定するために商品写真を主に参考にしており、 50%のユーザーが説明やレビューよりも鮮明な商品写真を重視したというデータがあります。

※出典: 9 Importance of Product Photography Statistics in Ecommerce|BusinessDasher


商品の全体像がわかるメイン画像に加えて、食べる時の状態、どういう状態で届くかまで伝わるよう複数画像を掲載しましょう。

特にお肉においては「美味しそう!」を引き立てる写真は非常に重要です。

<参考にしたい事例>
「美味しそう!」を引き立てる商品画像事例
https://kamichiku.com/i/WG2103

商品原材料やアレルギー情報の明記

近年、食品の安全性への意識が高まっており、食品表示法では、消費者が商品を安全に購入・摂取できるようにするために、食品の成分や産地などの表示を義務付けています。

購入者が確認しやすいよう商品ページで以下の内容を明記しておくことが重要です。

・原材料名:使用しているすべての原材料を記載
・内容量:購入者が適切な分量を確認できるよう内容量を明示
・産地:特に生鮮食品の場合、原産地を正確に記載
・アレルギー表示:特定原材料を含む場合はアレルギー表示が必須
・賞味期限または消費期限:保存期間を記載し、品質の保持期限を明示

お肉を販売するECサイトの事例


カミチク ファーマーズマーケット

カミチク ファーマーズマーケット
https://kamichiku.com/

牛ユッケやこだわりのお肉を産地直送で販売する「カミチク ファーマーズマーケット」のサイトでは、通常の注文だけでなく、eギフトで贈ることもできます。

カミチク ファーマーズマーケットのeギフト
eギフトの注文の際はオンラインメッセージカードのデザインを選択して任意のメッセージを入力して注文することができます。

また定期購入や法人向けの大口注文にも対応しています。

ASP型のECカートで構築されています。


ゲシュマック

ゲシュマック
https://www.geschmack-shop.com/

豚肉・ハムのお取り寄せ通販サイト「ゲシュマック」のサイトでは、自宅用やギフト商品を取り揃えており、「おためし便」という形で食べ方の提案も含めた商品も販売されています。

ゲシュマックの配送温度帯を選択できる商品ラインナップ
中身の同じ商品でも冷蔵商品と冷凍商品の2つを用意することで、ユーザーがニーズに応じて配送温度帯を選べるようになっています。

ASP型のECカートで構築されています。


長太屋

長太屋
https://www.matsuzaka-gyu.com/

松阪牛の通販「長太屋」のサイトは、ギフト用の商品のラインナップが充実しています。

また、サブスクサービスや業務用の商品も展開されています。

長太屋の商品詳細ページで冷蔵・冷凍を選択できるUI
商品詳細ページで冷蔵・冷凍を選択できるようになっています。

ASP型のECカートで構築されています。


ミヤチク オンラインショップ

ミヤチク オンラインショップ
https://www.miyachiku.com/

宮崎牛のギフト通販「ミヤチク オンラインショップ」のサイトは、ギフト用商品のラインナップが充実しています。

またふるさと納税の特設サイトも用意されています。

ミヤチク オンラインショップの温度帯の異なる商品を同時に購入する場合の記載
また温度帯の異なる商品を同時に購入する場合はどのような同梱対応になるのかを丁寧に記載をされています。

まとめ


食品、特にお肉のネット販売は、ギフト対応、温度帯別の配送設定、リードタイム設定など特有の観点を加味したECサイトの構築が求められる分野です。

本記事でご紹介した内容を参考に以下のポイントを押さえて、ネット販売の準備を進めていきましょう。

☑︎ 比較的安価で簡単に始められるASP型ECカートの利用が主流

☑︎ ASP型ECカートといってもピンキリなので自社の要件を整理して、選定を行う必要がある

☑︎ 選定の際は特に、以下の観点を加味する

・ギフト、定期便、産直、BtoB など自社の販売形態に対応できるか
・費用対効果
・温度帯別の配送設定、リードタイム設定など特有の機能性


☑︎ 「eギフト」「商品詳細ページでの配送可能日の表示」など消費者ニーズに寄り添う特化機能があると差別化しやすい

弊社の提供するASP型ECカート「aiship」では食品ECサイトに必要な機能を網羅的に搭載しているため、追加の開発等は不要で安価にお肉のネット販売を本格的に始めることができます。

また弊社ではご状況のヒアリングから、構築方法や機能・UIのご提案、導入・運用サポートまで一貫して実施しておりますので、お肉のネット販売をご検討の際は、ぜひ1度お問い合わせください。

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この記事の監修者

株式会社ロックウェーブ 本城 顕

広告営業を経て2020年ロックウェーブ入社。その後2年程セールス担当として、EC事業者様が抱える様々な課題に対してプロダクトを通じた解決策の提案に従事。 現在はその知見を活かしWebマーケティングでプロダクトを世の中に広めていくために奮闘中。

本城 顕

自社ECサイトの課題をヒアリングさせていただき、
デモサイト等を通して最適なご提案をさせていただきます。

まずは貴社の課題・要望を
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