2022年4月より施行された改正個人情報保護法にて、Cookieに対する規制が強化されます。Cookieは「個人関連情報」と位置付けられ、第三者提供の際の規制が設けられます。このような動きは今に始まったわけでもなく、Google社が提供する「Google Chrome」では、サードパーティCookieを2023年中に廃止することが発表されております。
Cookieとは、簡単に言うとWebサイトの訪問者の情報を一時的に保存するための仕組みで、以下の2つの種類があります。
サードパーティCookie:訪問したサイトではない別の企業が発行したCookie。サイトを横断したCookieの付与ができます。そのため、そのユーザーがどのサイトを訪れているかという情報を把握することができます。
つまり、異なる企業が発行したドメインを横断してサイトのトラッキングデータを計測する為には、サードパーティCookieが必要になりますが今後のさらなる規制に備え、自社サービス間でサードパーティCookieが必要な状況にならないように対処していく必要があります。
クロスドメイン運用の場合
ASP/クラウドECで運用している場合、よくあるケースとして以下のものがあります。
カートページ等のSSLページ:ASP事業者が保有するドメイン
このようにクロスドメイン構成のECサイトを運用している場合、サイトを訪問してから注文操作を完了するまでにドメインが変わります。訪問したページとカートページのドメインが変わる為、サードパーティCookieを利用する状態となります。サイト回遊中にドメインが切り替わることにユーザーはあまり気が付かないかもしれませんが、SSL証明書発行元企業が変わることに違和感を感じ、注文操作を中断・離脱する可能性も考えられます。
そこで、訪問したページとカートページのドメインが同一の為、ファーストパーティCookieでサイトを運用できる方法の全ページ独自ドメイン運用についてご説明していきます。
全ページ独自ドメイン運用とは?
全ページ独自ドメイン運用とは、TOPページや商品ページから、カートページ、会員登録ページ、マイページも全て独自ドメインにて運用する方法です。フリーフォームを活用した申込フォームをLPとして作成したり、会員登録へ誘導する為のLPも、独自ドメインにて作成できるようになります。
ASP(共用カート・レンタルカート)っぽい印象を与えずに運用ができるだけでなく、カートページのSSL証明書も自社企業の証明書を表示できます。最近ではユーザー側のセキュリティ意識も高まっており、単純にSSL化されたサイトであることだけでは信用できず、SSL証明書を確認するケースも少なくありません。全ページ独自ドメイン対応しておくことで、ユーザーに不安な要素を与えず、安心して注文ができる状態にもなります。
全ページ独自ドメインにする方法
全ページ独自ドメイン運用を実施するには、対応したカートシステムと専用のSSL証明書が必要となります。
クラウド型EC構築ASPのaishipシリーズでは、全ページ独自ドメインでのECサイト運用が可能で、標準機能(月額オプション費用無し)で、SSL証明書発行に関する費用はのみにてご利用頂けます。
初期費用:10,000円 月額費用:3,000円 証明書代金(年間):55,000円 (※金額はOV認証でセコム社発行の証明書を利用した場合)
SSL証明書発行時に必要な承認作業につきましては、お申込み後にサポートセンターにてご案内させて頂きます。
全ページ独自ドメイン事例
まとめ
大手サイトだけでなく中小規模のECサイトであっても、全ページ独自ドメイン運用に対応したASP/クラウド型システムでの運用を使うことで簡単に対応が可能です。ドメイン名が統一されることで、お客様に違和感を与えることなく注文完了まで行っていただけるようになり、お客様により一層サイトの一貫性・信頼性を感じていただけるようになります。今後のCookie規制の影響に備える為にも、早めに全ページ独自ドメイン対応をしておくことをお薦めします。