コロナ禍による影響で訪日が制限されている今、外国人はECサイトを利用して日本の商品を購入しています。そしてこの傾向は訪日が緩和されるアフターコロナ以降も続くと見られ、自宅に居ながらにして日本の商品を手にできるオンライン利用の利便性の高さに魅力を感じ、越境ECをリピート利用したいとの調査結果が発表されております。
このような状況下において、越境ECの必要性を感じ、今後の導入検討や既に導入を開始しておられる事業者様も多いかと思います。越境ECサイトの構築方法は複数考えられますが、本記事では、ECサイトの多言語対応や越境ECを低コスト・低リスクで導入する方法をご紹介します。
自動翻訳機能の限界
サイト内の表示を多言語対応したい場合、一昔前であればGoogleの自動翻訳ツールをサイト内に設置する方法がありましたが、この方法は既にサービスが終了しています。同等の機能を使う方法としてブラウザの翻訳機能があり、この方法を知っていればユーザー自身で言語を切り替えることが可能です。
(参考:Google Chromeにてページ翻訳ツールを有効にする画面)
しかしながら、この方法でサイト内の言語を自動翻訳できたとしても、ネイティブな言い回しが完璧に翻訳されなかったり、それよりも重要な問題として、ECサイトでは避けて通れない発送先の住所入力箇所において、表示が翻訳されたとしても入力項目が日本の形式のままです。
海外向けの発送の際に、郵便番号の入力や都道府県の選択をどうするか?といった課題が生じてしまいます。
自動翻訳機能を使った安易な多言語化対応では、実際の使い手が使いにくく、多言語対応したいからといって自動変換機能の使い方をサイト内等で告知して済ませたら良い、というわけでもありません。
国内のECを運営しながら越境EC対応可能なツール
越境ECを運営する上で、多言語化対応の他にも、商品を海外に発送するにあたり国際便専用の配送方法や送料計算に対応しなければなりません。他にも、決済手段や関税対応、通貨対応など様々な課題をクリアしていく必要があります。越境ECに対応することばかりに注視しすぎて、国内向けのEC運営を疎かにすることもできません。そこで、国内のECを運営しながらも越境EC対応できるお薦めのツールをご紹介します。
海外販売を対応したいEC事業者に対して、多言語対応・海外決済・海外配送までを一気通貫で提供する越境EC対応サービス、WorldShopping BIZです。
WorldShopping BIZは、株式会社ジグザグが提供する越境EC支援ソリューションで、弊社にて開発提供しておりますクラウド型ECサイト構築ASPのaishpシリーズとも連携しています。設定も簡単でJavaScriptを1行追加するだけです。アクセスされた国のIPアドレスをもとに言語を判定し、カート画面の入力項目が最適化されます。
EC運営も簡単で、購入された商品はWorldShopping BIZが用意している倉庫に発送することで完了です。それ以降の発送や顧客対応は一貫してお任せできます。
WorldShopping BIZ連携事例
海外向けECサイト:お香各種・香木・数珠の専門店の香源様
こちらのサイトはaishipをご利用頂き、WorldShopping BIZと連携することで越境EC運営をされております。国内向けサイトのトップページはこちらにて運用されており、外国語(英語)専用のカテゴリページを作成することで、それ以降の下層ページは外国語サイトとして回遊するように設定されております。
日本国内からはアクセスしても海外向けのカートを確認できないのが残念ではありますが、ご参考までにデモ画面をご紹介致します。
購入手続きの際に上記のような画面が立ち上がり、それぞれの言語に対応したカートにて購入操作を進めることができます。AlipayやPayPalなど、海外消費者にニーズの高い国際決済にも対応しております。
まとめ
いかがでしたでしょうか。このようなツールを使うことで、越境EC専用のショッピングカートに縛られることもなく、自社のEC運営に必要な機能を備えたショッピングカートを使い続けることができます。国内ECの運用に専念しながら、海外発送に関する運営コストを抑えだけでなく、万が一海外販売に失敗したときのリスクも最低限に抑えることできます。
まずは、スピーディかつ低コスト・低リスクでECサイトの多言語化や越境ECサイトを構築することが、海外販売を成功させる近道になることでしょう。